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株式会社ホロン(すずらん薬局グループ)様 導入事例

調剤薬局

  • [調剤Melphin/DUO(メルフィンデュオ)]

いち早く全店舗の電子処方箋対応を完了、業務効率化とサービスの向上を実現

株式会社ホロン(すずらん薬局グループ)様 会社概要

すずらん薬局グループは、株式会社ホロンが運営する調剤薬局チェーンです。広島市を中心に「すずらん薬局」と「ハーブ薬局」の計16店舗を展開しています。すずらん薬局グループは早くから在宅医療支援など先進的なサービスを提供するほか、業務のデジタル化にも積極的に取り組んできました。同社は三菱電機ITソリューションズ株式会社が開発・販売を手掛ける保険薬局システム 調剤Melphin/DUO (メルフィン・デュオ)を活用。2022年に広島県安佐地域での電子処方箋モデル事業参画、2023年3月には全店舗の電子処方箋対応を完了。業務の効率化とともにサービスの向上を実現しました。

“すべての人に優しい薬局”を目指して様々な事業を展開

すずらん薬局グループを経営する株式会社ホロンは「すべての人に優しい薬局でありたい」という理念を掲げています。創業以来、年齢や障害の有無、国籍や言語の違いを問わず、誰もが利用しやすい薬局を目指して様々な取り組みを行ってきました。
主要な取り組みのひとつが2005年から無菌調剤室を作り本格的にスタートした「在宅医療支援サービス」です。このサービスでは様々な理由で薬局に来ることが難しい患者様のもとに薬剤師が訪問し、薬物療法の支援を行います。すずらん薬局には高度な調剤と管理が求められる患者様の支援においても豊富な実績があります。ブロック長の小下和也氏は、同社の在宅支援サービスについて次のように語ります。

株式会社ホロン
すずらん薬局グループ
ブロック長
薬剤師
小下 和也 氏

「在宅支援は百人規模の老人ホームから、グループホーム、サポート付き住宅、個人宅まで幅広い患者様にご利用いただいています。利用にあたっては医師や看護師、ケアマネージャー、ご家族などと一緒に、薬をどのような形で用意してお届けするか、どんな管理が必要かなどを綿密に相談して実施します。施設の場合にはそれぞれの管理方法がありますし、個人宅は一人ひとり条件がまったく異なるため、その都度、患者様にとって最適な方法を検討しています」
本来、薬局の役割は薬の調剤と管理だけですが、すずらん薬局では投薬に必要な細かな器具や消耗品の用意、さらには在宅では導入が難しい高度な医療機器のレンタルなども行っています。こうした患者ファーストの取り組みによって、同社の在宅支援サービスは多くの支持を得ており、取材に訪れた川内店だけでも週に500~600件の利用があるそうです。

医療DX の基礎となる電子処方箋に全店で対応

すずらん薬局はデジタル化にも積極的に取り組んでいます。2023年3月には全店舗で電子処方箋に対応しました。電子処方箋は国が推進する医療DXの基礎となる仕組みのひとつです。電子処方箋では、医師が処方箋を「電子処方箋管理サービス」のサーバーに登録し、患者様には処方箋の引換番号を発行します。薬局は来店した患者様の本人確認と同意を得たうえで、引換番号を使ってサーバーから処方箋データを取り込みます。電子処方箋により、薬局は調剤情報の手入力が不要になるほか、各医療機関や患者様との間で電子処方箋管理サービスを介した情報の共有が可能になります。
すずらん薬局の使用している保険薬局システム 調剤Melphin/DUOは、電子処方箋に対応しています。マイナンバーカードの読み取り端末と組み合わせることで、患者様のオンライン資格確認(従来の健康保険証の確認に相当)からシステムへの電子処方箋データの取り込み、薬局からの調剤内容の登録といった一連の業務をシームレスに行うことが可能です。

電子処方箋のモデル事業に参画者全員が、責任感を持って検証と改修を実施

すずらん薬局の電子処方箋への取り組みは、厚生労働省の安佐地域における電子処方箋モデル事業への参画でスタートしました。この事業は、電子処方箋の運用開始に向けた運用プロセスの検証や課題整理などを目的に、地域を限定してシステムの導入・運用を実施したものです。
モデル事業への参画について地域包括担当顧問の石村智加子氏は次のように語ります。

株式会社ホロン
すずらん薬局グループ
地域包括担当顧問
薬剤師
NR・サプリメントアドバイザー
石村 智加子 氏

「モデル事業に選ばれた地域に弊社の薬局2店舗が含まれていたことと、薬局はどこの医療機関が発行した処方箋でも受付けなければならないので、電子処方箋にも対応すべきだと考えて参画しました。また、会社としてDX 推進が必要だという認識もあり、すべての店舗に電子処方箋を導入することにしました」
モデル事業の初期には電子処方箋の仕様が固まっていない部分もあり試行錯誤を繰り返したといいます。
「病院で使われている電子カルテは種類が多く、仕様も千差万別です。あるベンダーさんの電子カルテからは調剤Melphin/DUOにデータがうまく取り込めても、他社ベンダーさんの電子カルテではエラーになるといったことが起こりました。テスト用のデータでは問題がなかったのに、実際の患者様のデータではうまくいかないケースもありました。その都度、三菱電機ITソリューションズや病院などと一緒に改修を行ってきました。とても大変な作業ですが、薬局、病院の先生方、ベンダーさんなど、モデル事業の参画者全員が責任感を持って検証と改修を進めることで、こうした課題を克服していきました」(石村氏)

ミスや事故を減らし、より的確な服薬指導が可能

運用開始から間もない電子処方箋ですが、導入効果について小下氏は次のように語ります。
「電子処方箋が本格的に普及すれば、人間が紙を見て入力するよりも速いですし、入力ミスも減らせます。今後、自動調剤機などと連動すればさらにミスが減らせる期待があります」
石村氏は薬剤師が閲覧できるデータが増える点を評価しています。
「電子処方箋では、患者様の同意によって他院で処方した薬や注射薬、健診情報なども薬剤師が取得できます。今まで薬剤師が処方から推測したり、患者様に尋ねていた情報がきちんと共有されることで、患者様に対してより安全で的確なサポートが可能になります」
調剤Melphin/DUOの電子処方箋対応について小下氏は次のように語ります。
「すべてデジタルのまま画面だけを見て調剤を行うのが理想だと思いますが、薬剤師全員に端末を用意するのはまだ現実的ではありません。その点、調剤Melphin/DUOでは、取り込んだ電子処方箋が自動的に印刷されるので便利です。作業者の記録や監査も現時点では紙の方がやりやすいので、調剤の現場に合った仕様だと思います。また機能の細かな部分について、情報交換後にすぐに対応してくれたことも良かったです」
すずらん薬局では、ほかにも副作用のモニタリング支援サービス「m-SPEHEC」と調剤Melphin/DUO の連携オプション、モバイル電子薬歴システム「iMelhis」といった三菱電機ITソリューションズの様々なソリューションも導入しています。
「m-SPEHEC の機能(図参照)は副作用管理や投薬後フォローアップに強力で、電子処方箋管理サービスでも採用して欲しいと思います」(石村氏)
「iMelhisは自宅からリモートで薬歴を見られるので患者様からの24時間の問い合わせ対応に欠かせないシステムになっています」(小下氏)

すずらん薬局グループの電子処方箋対応
すずらん薬局グループの電子処方箋対応

すずらん薬局では、今後も様々なデジタル技術を駆使したサービスの充実を図っていく計画です。例えば、デジタルサイネージやホームページを活用した情報発信の拡充、オンライン服薬指導、データを活用した未病・重症化予防事業などがあります。また、グループ内で様々な患者様のケアにも取組んでいることから、薬局と様々な医療機関との情報共有をすることで患者様によりメリットのあるサービスが展開できるようにしたいといいます。
「すべての人に優しい薬局」を目指すホロンの挑戦はこれからも続きます。

記事について

この記事は、情報誌「MELTOPIA」No.265(2023年9月発行)に掲載されたものを転載しました。

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