株式会社 スギノプレス様 導入事例

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  • [自動車部品製造業向け生産管理システム ACSEED]

自動車部品製造業に特化したパッケージを採用し生産管理システムを
わずか9ヵ月で導入。将来を見据えたインフラ環境も整備

株式会社 スギノプレス様 会社概要

自動車部品を中心に、金型の設計・製作からプレス・溶接加工まで自社で一貫生産する株式会社スギノプレス。30年近くにわたりオフコンベースのシステムで生産管理業務を行ってきた同社は、業務効率化、属人性排除、情報一元化の実現を目的に、株式会社三菱電機ビジネスシステム(MB)が販売する自動車部品製造業向け生産管理システム「ACSEED(アクシード)」を導入。併せてITインフラを仮想化統合し、将来のITシステム導入を考慮した設計としました。営業管理の月次更新時間を従来の1時間からゼロにするなど、効率化の効果が現れています。

導入背景

業務の見直しや将来性を見据えてオープンシステムへの移行を決断

常務取締役
高橋 信郎 氏

 1953年に愛知県瀬戸市で創業した杉野プレス合資会社を母体に、1978年に設立したスギノプレス。現在、自動車部品のプレス加工と組付けを中心に手掛けています。中でも円筒状部品のプレス、加工は同社独自の技術として高く評価されています。2003年にはグローバル化を見据えていち早くタイに現地法人を設立し、日系企業のアジア進出を支えてきました。
 約30年にわたり同社の生産を支えてきたオフコンベースの基幹系システムは、サポート終了が間近となり、リプレースの必要に迫られていました。また、業務面でも手作業が多く残り、間接業務の負荷軽減や在庫管理のさらなる効率化が求められるようになりました。そこでオフコンのハードウエアが2019年9月末に保守切れを迎えるのを機に、オープンシステムへの移行を検討。内示情報からの生産計画立案など、自動車部品製造業特有の業務に特化したパッケージを導入することにより、業務効率化、属人性排除、情報の一元化の実現を目指しました。常務取締役の高橋信郎氏は次のように語ります。
 「将来のために自動車部品製造業に特化したパッケージを導入することで、個別最適化していた業務を標準化することを決断しました」

導入ポイント

自動車部品サプライヤーの業務に精通した提案を評価

 パッケージ選定とシステム化については、2013年から同社のオフコン運用を手掛けてきた実績のあるMB が提案した、「ACSEED」を採用しました。ITインフラのハードウエアについても、MBから提案があった仮想化統合案を採用。基幹系システムに加えて、間近に更新が迫っていたサーバー、さらに将来の追加システムを見越したリソースを確保しました。その理由について、高橋氏は次のように話します。
 「MBには自動車部品サプライヤーの生産管理システムに精通した営業やSE がいたことです。加えて基幹系システムばかりでなく、サーバーやセキュリティーなども含めて当社の将来を見据えた提案内容を評価しました。最後は、営業担当者の人柄や熱意が決め手になりました」

営業部 営業G
次長
堀田 尚茂 氏

 選定段階では2017年12月から2018年4月にかけて、ACSEEDのデモやその他のシステムも含めた検討会を合計10回実施し、パッケージの中身や提案内容の理解に努めました。営業部 営業G 次長の堀田尚茂氏は次のように振り返ります。
 「デモによって、在庫の見え方や各工程での品番の見え方などが確認でき、移行後の業務をイメージすることができました。初めてのパッケージシステムなので不安がなかったわけではありませんが、打ち合わせを重ねることでプロジェクトチームの中で“やってみよう”というモチベーションが高まっていきました」
 プロジェクトは2018年4月にキックオフ。8月までにシステム設計とマスタ準備を進め、9月から10月の2ヵ月間で開発を終えました。11月から12月の2ヵ月間は、旧システムと新システムを並行稼働しながら運用試験を実施。各数値の整合性を確認した後、2019年1月から新システム1本による本稼働を開始しました。

 通常であれば1年以上かかることもある生産管理システムの導入を、スギノプレスがわずか9ヵ月で実現できた背景には、様々な工夫があります。その1つは、業務を極力パッケージに合わせたことです。「多少のカスタマイズは発生したものの、できる限り人間の頭を切り替える方針でシステムの理解に努めました」と堀田氏は語ります。
 もう1つは、マスタの整備や運用試験にプロジェクトチームが積極的に関与し、スケジュールの厳守に協力したことです。MBから効率的なマスタの整備方法についてアドバイスを受けながら、オフコンのマスタデータをExcelに出力し、必要なデータを地道に整理しました。並行稼働による運用試験もMBと相談して2ヵ月間と設定し、2ヵ月分の月次処理を通して新旧システムで金額の違いや入力の違いを洗い出しながら確認しました。
 「プロジェクトは、営業と経営企画の部署から若手社員を中心に集めて6名体制で進めましたが、日々の業務との並行作業でしたので、決められた時間の範囲内に納まるように緻密な計画を立て、それを厳守しました」(堀田氏)

導入後の効果

約1時間を要していた月次処理が不要に。納期回答の早期化も実現

 2019年1月の本格運用開始から数ヵ月しか経っていないものの、業務の効率化は確実に進んでいます。「従来の営業業務では月末に1ヵ月間の材料、売上、受注などの処理をまとめて実行して翌月に移行していました。その作業に1時間ほど要していましたが、その作業が不要になりました。多重入力によって発生していたミスもなくなりました」と堀田氏は語ります。
 取引先からの見積依頼に対して、従来はオフコンでしか仕入単価や材料単価が確認できず、迅速に回答できませんでした。新システムでは営業担当者自らがシステムからデータを取り出して活用することにより、売価の意思決定時間の短縮やExcelでの見積作成の省力化ができるため、迅速な納期回答が実現できているといいます。
 

経営企画部
課長
日比谷 佳美 氏

 日々の管理業務においても入出庫管理、在庫管理、棚卸管理などにハンディーターミナルを導入したことで効率化が進みました。マスタの整備により、データの整合性も改善されました。
 今後は、中間在庫品の管理の実現と在庫移動のリアルタイム化による在庫管理精度の向上や、取引先からの内示情報をシステムに取込むことによる登録負荷の軽減およびデータ精度の向上、手配業務の効率化が期待されています。経営企画部 課長の日比谷佳美氏は次のように語ります。
 「所要量計算などの業務の属人化が進んでいました。これが解消できれば、業務の停滞リスクも軽減できます。オープンシステムに移行したことで、若い社員も使い慣れたPCで操作できるようになり、オペレーションの修得も容易になりました」

今後の展開

外部システムとの連携を進め各種情報を集約

 今後は、システム活用の本格化と並行して、入力作業の自動化などを進めていく予定です。AccessやExcelで作った注文書発行システムや金型管理システムなど、外部のシステムも基幹系システムへの統合を進め、各種情報を集約していく方針です。
 統合したITインフラ基盤のセキュリティー強化も課題の1つです。日比谷氏は「MBからは機密情報の漏洩対策として、ログの収集やデバイスの管理などの提案をいただいていますので、引き続きIT統制の強化を進めていきたいと考えています」と語ります。
 パッケージ導入からITインフラの移行を手がけたMBに対しては、導入スケジュールを順守する計画力とマネージメント力を評価。高橋氏は「ほぼ100%の満足度です。今後も事業環境の変化に対応していくために、引き続き私たちの相談に対して的確なヒントやアドバイスが提供いただけることを期待しています」と話します。
 スギノプレスは、独自技術の追求を通して、社会に貢献できるオンリーワン企業を目指していきます。

システム構成イメージ

記事について

本記事は、情報誌「MELTOPIA」2019年10月号(No.250)に掲載されたものを転載しました。
2020年4月1日付で株式会社三菱電機ビジネスシステム(MB)は、三菱電機ITソリューションズ株式会社(MDSOL)に社名を変更しました。

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