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神明倉庫株式会社様 導入事例

倉庫業

  • [e-ロジソーコ21]

システム再構築により業務を「見える化」でき、 顧客サービスの向上と効率的な人材活用を推進

神明倉庫株式会社様 会社概要

神戸港を拠点とし、倉庫業を中心に事業を展開する神明倉庫株式会社。創業64年の歴史を有する同社は、さらなる顧客サービス向上に取り組むなかで、株式会社三菱電機ビジネスシステム(MB)の支援により、倉庫管理パッケージソフトウェア「e-ロジソーコ21」 をベースにした新システムを構築。
業務の見える化と情報の共有化による効率的な人材活用をはじめ、倉庫管理の品質強化により、荷主であるお客様に付加価値の高いサービスを提供しています。

独自性を生かしたサービス強化に向けて、倉庫管理システムの再構築に着手

取締役社長
藤尾 憲弘 氏

1946年に設立され、神戸港を拠点に倉庫業を中核とした事業を展開する神明倉庫。摂氏15度での定温保管倉庫を有し、保管形態も営業倉庫、賃貸倉庫と変化する顧客ニーズに柔軟に対応しています。2007年に取締役社長に就任し、約200社が加盟する兵庫県倉庫協会の理事も務める藤尾憲弘氏は、次のように語ります。

「近年の傾向として、倉庫は供給過剰の状態にあります。こうした状況において、競争力を維持・強化するために策定した戦略は、当社の独自性を確立して、コアとなる2つの業務に『特化』するというものです。1つは神戸港の一等地における保税倉庫での通関業務。もう1つは従来の固定概念によらない物流施設としての活用です」
64年の歴史を有する同社は、創業より着実に実績を積み重ねることで荷主であるお客様との信頼関係を築いてきました。
「当社では、創業当時から親身な対応でお客様と長期的な信頼関係を構築 する姿勢を貫いてきました。これにより お客様それぞれのスタイル、ニーズを理解した柔軟な通関、保管、出荷業務の提供を可能 としています」(藤尾氏)

このような姿勢のもと、汎用性の高いサービスに注力するなかで、倉庫管理システムの更新時期を迎えました。
「従来のシステムも、顧客サービスの面では十分に評価できるシステムでした。システムの更新時期を迎え、様々な選択肢を検討しましたが、当社の強みをシステム化するにあたり、新たな仕組みを構築することが最適だと決断しました」(藤尾氏)

実績と信頼関係を重視して構築支援パートナーを選定

本社営業部 次長
中川 敦雄 氏

本社営業部 次長の中川敦雄氏は、新システム構築のポイントを次のように語ります。
「新システムでは、当社が特化する業務が強化・最適化できることと、将来的な顧客サービスにも柔軟に対応できる基盤であることを重視しました。システム構築のパートナーには、従来の倉庫管理システム構築の実績とノウハウを踏まえてMBを選定しました。お客様とのお付き合いと同様に、パートナーの選定も信頼関係が重要です。MBは倉庫業務を知り尽くしているだけでなく、当社のこれまでのビジネスと、これからのビジネスを理解してくれています。MBの支援によって、トータルコストを抑えながら、高品質なシステムが構築できると考えました」

MBの提案は、倉庫管理パッケージソフトウェア「e-ロジソーコ21」 をベースにした新システムの構築でした。「e-ロジソーコ21」は商品コードとは別に『ロット』として保持する最大70桁・10項目の管理項目を利用することで、多種多様な在庫形態に対応 した倉庫管理パッケージです。

神明倉庫では、新システム構築にあたり基本方針を策定しました。藤尾氏は次のように語ります。
「当社が特化する業務を強化するためには、従来の業務を見直す必要があります。そこで、当社の強みを継承しつつ、倉庫業務のノウハウが凝縮されている 『e-ロジソーコ21』 に業務を合わせ、カスタマイズを最小限に抑える方針としました」
こうした方針のもと、現場から要望が出たカスタマイズ案件を精査。請求業務や通関業務などで同社が特化する業務の強化に直接つながる15件にカスタマイズを絞り込みました。この意義を中川氏は次のように振り返ります。

「新システムの構築は、従来の業務とその流れを見直す絶好の機会となりました。これまでの習慣から必要以上の細かさで出力していた帳票もありました。カスタマイズが必要かどうかを判断するための業務の見直しにより、業務の見える化 を図ることができました」
策定した基本方針のもと、全社的な意識の共有により業務の見直しが図られたため、システム構築は短期間かつスムーズに進みました。

通関業務の改善により、効率的な人材活用を実現

新システムの効果はすぐに表れました。中川氏は保税倉庫における通関業務の改善効果を語ります。

「通関業務のミスは当社だけでなく、荷主であるお客様の信頼まで傷つけてしまいます。従来は台帳を使った紙ベースでの保税管理業務を行い、慎重を期して出庫を心がけていました。この業務を 『e-ロジソーコ21』 の標準機能を工夫することで対応し、業務の精度を高めるとともに、迅速に処理することが可能に なりました」
また、従来は本社で行っていた請求業務が、倉庫の現場でも行えるようになったことで、より迅速な対応とともに、効率的な人材活用が図られるという効果も創出されています。

お客様のさらなる利便性向上と、現場業務の品質強化を推進

今回の倉庫管理システム再構築によって、神明倉庫は特化するビジネスに最適化した基盤を構築しました。
「お客様に提出する詳細な帳票やレポートの様式変更についてはお客様のご理解・ご協力をいただきましたが、業務を効率化し、継続的に顧客サービスを向上する基盤が構築できたと実感しています。帳票の削減については、すでに効果が創出できていますが、今後はお客様の了解を得て請求書などを電子化し、ペーパーレス化によるコスト削減を推進していきます。これからもMBをパートナーに、お客様にも、従業員にも満足度の高いシステムにしていきます」(中川氏)

藤尾氏は、今後の取り組みを次のように語ります。
「『e-ロジソーコ21』 を活用し、荷主のお客様がインターネットから在庫情報を確認できるようにする計画です。お客様への利便性の提供という点に加えて、当社の現場には常にお客様からの目線があるということで、いい意味での緊張感をもたせることもできます。これは品質という観点から大きな財産になります
神戸市が推進する医療産業都市構想に賛同し、新事業として介護付有料老人ホーム「海岸通・エレガーノ神戸」を運営する神明倉庫。今後も神戸という地域に根ざして高い付加価値を提供するビジネスを展開していきます。

システム構成イメージ

記事について

この記事は、情報誌「MELTOPIA」2011年6月号(No.167)に掲載されたものを転載しました。
2020年4月1日付で株式会社三菱電機ビジネスシステム(MB)は、三菱電機ITソリューションズ株式会社(MDSOL)に社名を変更しました。

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