株式会社不二家システムセンター様 導入事例
東京都
情報処理サービス業
- [MELFOS]
FAXOCRシステムのリプレースにより、
アウトソーシングビジネスのサービス基盤を強化
株式会社不二家システムセンター様 会社概要
株式会社 不二家システムセンターは、業務システムの開発・運用、データ処理ノウハウを活用した業務プロセスのアウトソーシングビジネスを展開しています。
同社は、主要顧客であるアスクル株式会社のオーダーシートを他社FAXOCRシステムで処理を行っていましたが、協栄産業株式会社と三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)の共同提案をうけ、三菱FAXOCRシステム「MELFOS(メルフォス)」に切替えてサービスを提供してきました。
その後も順調に事業拡大を続けるアスクルに、不二家システムセンターはMELFOSを最新版にリプレースすることで対応。今回のリプレースにより、アウトソーシングビジネスのサービス基盤を強化し、顧客満足度を向上しています。
ノウハウを活用してアウトソーシングビジネスを展開
1973年に株式会社 不二家の情報システム部門を母体として設立された不二家システムセンターは、高い専門能力を活かした各種のアウトソーシングサービスを提供しています。
「当社は、親会社である不二家から不二家グループ全体のシステム企画・開発・保守業務を受託しています。システム関連以外の分野においても、グループの人事管理や経理、売掛金管理などの業務を担っています。
こうしたサービス形態が、長年培ってきたノウハウとともに、その後、幅広い業務プロセスのアウトソーシング受託という当社のコア事業に発展してきたのです」とカスタマーサービス部 営業担当マネージャー 藤崎 功氏は語ります。
同社が展開するアウトソーシングビジネスを、より強固なものに発展させる機会となったのが、アスクルから受託したFAX受注データの処理業務でした。藤崎氏は「アスクル様の日々変化するニーズに応えるために、認識精度や処理能力、カスタマイズへの対応力、さらに保守体制の充実度など総合的な判断から、MDISのFAXOCRシステム『MELFOS』を導入し、対応してきました」と語ります。
その後、アスクルの事業拡大とともに受注量は年々増大していきました。この間のシステム運用について、同社運用第二部 1グループマネージャーの牧 直樹氏は語ります。
「当社が受託させていただいているアスクル様のFAX受注データ処理業務は、アスクル様の事業拡大にあわせてデータ処理能力を増強していく状況が続きました。MELFOSは必要なすべての機能を1台のサーバに実装しているため、サーバ増設が容易に行えます。そのため、処理量の増大にあわせたシステム拡大において大きな負担はありませんでした。またアスクル様のサービス拡充とともにOCRで読み取る帳票の種類も急速に多様化しましたが、MELFOSは新たなFAXOCR用注文書などの登録や注文書の内容変更についても自社内で新規登録、変更が可能なため、柔軟に対応することができました」
長期的な視点に立ちMELFOSのリプレースを選択
不二家システムセンターでは、順調に事業拡大を続けるアスクルに対し長期的な視点に立ち、どのようなシステム構成で対応していくべきかが懸案となっていました。
「MELFOSを導入してからの数年間でサーバを倍の規模に増設しましたが、これからさらにデータ処理量が増えていくことが予想されました。急増する受注に対してSLA(Service Level Agreement)をいかに遵守していくか、マネジメントする立場として大きな課題でした」と藤崎氏は語ります。
システムの運用面について、牧氏は、「今までどおりサーバを増設して対応していくという選択肢もありましたが、管理面からこれ以上サーバの台数を増やしたくない。時代の流れとして、FAX受信速度が向上するスーパーG3規格への対応やシステムとしてのセキュリティー面をより充実させたい。もちろんFAXOCR用注文書の新規登録、変更における柔軟性は、特に帳票の種類が多いアスクル様向けサービスにとって不可欠です。こうした課題を様々な観点から再検討した結果、無駄のない完成されたインタフェースで、さらにマネジメント面でもより強化されたMELFOSの最新版へのリプレースを選択しました」と語ります。
リプレースは2005年秋から4ヵ月間、3回に分けて段階的かつ慎重に行われ、2006年1月に無事完了しました。
現在、MELFOSは地震などの災害に備えた自家発電装置に加え、セキュリティー管理などが強化されている不二家システムセンターのサーバルームで順調に稼働しています。
生産性を高め顧客満足度の向上を実現
MELFOSのリプレースにより、同社のデータ処理能力は大幅に向上しました。牧氏は次のように語ります。
「今回のリプレースでは、サーバの台数と回線数を変更せずにデータ処理能力が1.5倍に向上しました。受注データ処理時のレスポンスが向上し、生産性が飛躍的に高まりました」
藤崎氏は、「アスクル様のビジネスの拡大とともに、取り扱いデータ処理量の増大、多様化に対応していくことが当社の課題でした。データ処理量、処理時間、処理品質のすべての面でSLAを遵守し、顧客満足度の向上を図るうえで、今回のMELFOSのリプレースは大きな意義があったと考えています」と語ります。
高品質なサービスの提供によりお客様の発展をサポート
アスクルが新たに提供するサービスに対して、不二家システムセンターは常に対応してきました。藤崎氏は次のように振り返ります。
「アスクル様とのビジネスを通じて、お客様の企業戦略に沿いながら当社に委託される業務の標準化、効率化を実現してきました。そうした積み重ねが当社のアウトソーシングビジネスのコアコンピタンスになっています」
また牧氏は、「アスクル様にサービスを提供させていただくことで当社もノウハウを蓄積してきました。この経験と実績がわたくしたちの財産です。アスクル様のニーズに応えることで、培ってきた豊富な経験、ノウハウ、技術を活かし、より一層充実したアウトソーシングサービスを提供していきます」と語ります。
さらに、不二家システムセンターでは、アウトソーシングビジネスを展開していくなかで、セキュリティー対策のさらなる強化に取り組んでいます。藤崎氏は次のように語ります。
「当社では昨年2月にプライバシーマークを取得し、現在は情報セキュリティー管理の国際規格であるISO27001のプロジェクトを立ち上げ、早期の認証取得に向けて取り組みを進めています。今後はセキュリティー面のさらなる強化により、お客様からの信頼を確立し、受注データ処理業務に加え、人事、給与、勤怠、売掛金管理など幅広い分野でお客様の多様なニーズに応えるアウトソーシングビジネスを積極的に展開していきたいと考えています」
不二家システムセンターではこれまでのアウトソーシングビジネスで培ったノウハウを活かし、幅広い分野のお客様に品質の高いサービスを提供することにより、お客様の発展に貢献していきます。
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