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花王グループカスタマーマーケティング株式会社様 導入事例

化粧品小売業

  • [MELFOS]

FAX受注システムをクラウドに移行し、運用コストの最適化と管理負荷の軽減を実現

花王グループカスタマーマーケティング株式会社様 会社概要

花王グループの商品の販売を担う花王グループカスタマーマーケティング株式会社は、FAX受注業務に三菱電機デジタルイノベーション株式会社のFAXOCRシステム 「MELFOS(メルフォス)」を長年にわたり利用してきましたが、サーバーOSの保守終了を機にクラウド型に移行しました。FAX回線を削減し、運用コストの最適化を実現するとともに、サーバーの運用保守から解放され、システム管理者の負担が軽減されました。
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受注業務全体の最適化に向けて、FAX受注システムのクラウド化を決定

カスタマートレードセンター
統合オペレーショングループ
部長
野村 仙 氏

「ハイジーンリビングケア」「ヘルスビューティケア」「化粧品」「ビジネスコネクティッド」の4つの事業分野で、生活者に向けたコンシューマープロダクツ事業を展開している花王。「ケミカル」事業においては、産業界のニーズにきめ細かく対応した製品を幅広く展開しています。「アタック」「ハミング」などの洗濯用品、「ビオレ」などのスキンケア製品、「ALBLANC」「athletia」といった化粧品など、多数のブランドを展開しています。花王グループカスタマーマーケティングは、花王グループの「メーカー販売機能」と「卸売機能」の両方を担い、小売業を通じて花王ブランドの商品とその価値を生活者に届けています。
同社では、国内に複数ある受注拠点を通じて小売業者からのFAX注文を受け付け、受注処理を行っています。FAX受注業務は、商品カテゴリーを日用品、化粧品、業務品の3つに分け、前日夕方から当日の午前にかけて受信した注文分と、午後から夕方までに受信した注文分の2回に分けて受注システムに入力しています。FAX受注の業務内容について、統合オペレーショングループ部長の野村仙氏は次のように説明します。
「首都圏にある受注拠点では、1日あたり200件~250件のFAX注文を処理しています。FAX注文を受け付けると、まず確認担当者が取引先や注文内容をチェックし、その後、入力担当者が受注システムに入力します。確認作業と入力作業を分けることで正確性を確保しています」

カスタマートレードセンター
受注開発グループ
部長
佐藤 聡 氏

同社のFAX受注の割合は、取引金額は大きくないものの、中小規模の小売業者の多くがFAX注文です。FAX受注システムの必要性について、受注開発グループ部長の佐藤聡氏は次のように語ります。
「大手を中心にEOS(電子発注システム)化を推進しているものの、FAXでなければ発注できない小売業者も多くいらっしゃいます。とはいえ、FAX注文は徐々に減少傾向にあるため、将来を見据えてより柔軟な対応ができるように、FAX受注システムをクラウド化し、受注業務全体を最適化することにしました」

既存システムからの切り替えやすさと標準入力画面を含めた提案を評価

2000年にFAX受注システムを導入して以来、同社では長年にわたりFAXサーバーとして「MELFOS」をオンプレミス環境で利用してきました。そうした中、サーバーOSのサポート終了を前にリプレースの検討を開始し、2024年1月にクラウド型の「MELFOS onDemand」への移行を決定しました。
MELFOS on Demandの採用の決め手となったのは、オンプレミスの「MELFOS」から環境を大きく変えることなく移行ができることにありました。他社システムを採用した場合、現行環境との連携難易度が高くなりますが、MELFOS on Demandへの移行ならスムーズな切り替えが可能で、環境を熟知している安心感がありました。
また、これまで利用してきた自社開発の入力画面から、MELFOS on Demand標準の入力画面への切り替えにおいても、操作性が大きく変わらないこともポイントになりました。
「FAX受注の入力担当者が戸惑わないように、入力画面のイメージをこれまでと大きく変わらないように配慮いただきました。検討の過程では、オペレーターのキーマン数名にデモ環境でMELFOS on Demandを触ってもらう機会を設けました。その結果、操作性が大きく変わらず、スムーズに切り替えられることを確認できたので、安心して導入を決断することができました」(佐藤氏)

将来的な受注業務全体の最適化を進めるうえで、従量課金型で利用でき、開発・運用コストも抑制できるクラウド型であることも評価しました。
「オンプレミスの場合、初期構築コストや導入後の運用コストがかかりますが、サーバーを持たないクラウド型ならコストの抑制が可能です。さらにMELFOS on Demandは、FAX1枚単位の従量課金制のため、FAXの枚数が減れば、それに応じて料金も下がり、コストを適正化できると判断しました」(佐藤氏)

MELFOS on Demandの採用を決定した後、まずは首都圏の受注拠点に導入し、2024年6月より利用を開始。既存環境からの変更点を中心にオペレーターの操作習熟を図りながら運用ルールを整備し、全国の受注拠点に展開しました。
「全受注拠点の一斉切り替えはリスクが高く、操作説明を実施する私たちの負担も大きくなります。そこで、トラブルが発生してもフォローが容易な首都圏から始めることにしました。その際、ITに明るくない入力担当者のために、詳しい操作手順をまとめたマニュアルを整備し、ログアウトを忘れたまま離席しない、触れてはいけない操作ボタンを押さないなど、細かいルールを定めました。そのおかげで全国展開はスムーズに進みました。先行して導入した首都圏の入力担当者から苦労した点や注意点を説明してもらったことも役立ちました」(佐藤氏)

MELFOS on Demandの標準機能に業務を合わせる方針を守りながら、対応が難しい部分については、三菱電機デジタルイノベーションから適宜アドバイスをもらいながら進めました。
「標準化を進めるうえで、旧システムとの細かな違いによる運用課題が発生する時もありましたが、当社の意向に寄り添いながら、より良い解決策を提案していただきました。また、途中で発生したマスター整備についても、丁寧なフォローをいただき、大変助かりました」(佐藤氏)

MELFOS on Demand のサービス利用イメージ
MELFOS on Demand のサービス利用イメージ

ITコストの最適化を実現し、システム運用の負荷を軽減

2024年8月に全国展開が完了後、MELFOS on Demandは、安定稼働を続けています。クラウド型への移行により、サーバーなどハードウェアの保守・運用の負荷も軽減され、運用コストも最適化されました。
「導入後にFAX回線を見直した結果、従来の19回線から5回線減らすことができ、回線コストの削減につながりました。システム担当者にとっては、運用管理負荷が軽減されたことが大きく、空いた時間をFAX受注のオペレーション効率化などの施策に充てられるようになりました」(野村氏)
同社では、今後も回線数の適正化を進めるとともに、オペレーターに発行するID 数を適宜見直し、コストの最適化を推進しています。

AI OCRにより入力負担を軽減、受注業務のデジタル化を加速

今後、同社では受注業務のデジタル化に向けて、AI OCRの導入やデジタルツールを活用した受注手段への切り替えを進めていく方針です。また、三菱電機デジタルイノベーションによる継続的な支援と提案にも期待を寄せています。
「昨今の人手不足により、オペレーターの人材確保が難しくなりつつあり、デジタル化は必須です。FAX受注についてはオペレーターが手作業で入力している業務を、AI OCRに切り替えて自動化することも考えています。AI OCRは読み取り精度が重要ですので、精度が高い仕組みがあれば採用していきたいと思います。将来的には、FAX受注は縮小・廃止していく可能性があり、Web 受注への切り替えが加速していくと予想しています。三菱電機デジタルイノベーションには、デジタル化に向けた新しい提案も期待しています」(野村氏)
花王グループの経営理念で掲げる行動原則「現場起点」を実践する花王グループカスタマーマーケティングは、花王ブランドの販売を通じて、人々の豊かな暮らしに貢献していきます。

この記事は、情報誌「MELTOPIA」No.272(2025年9月発行)に掲載されたものを転載しました。

前回(オンプレミス型)導入事例はこちら

情報誌「MELTOPIA」2006年3月号(No.114)に掲載された、オンプレミス型のMELFOS導入事例もご覧いただけます

FAX受注を外せない企業様向け「クラウド型AI-OCRサービス MELFOS」の紹介

MELFOSは、FAXの送受信、仕分け作業、エントリーといった一連のFAX業務を効率化するSaaS型クラウドサービスです。
食品卸・製造業様や化粧品卸・製造業様の受発注業務をはじめとして、多数の企業様に導入いただいている「クラウド型AI-OCRサービス MELFOS」を、是非ご検討ください。

クラウド型AI-OCRサービス MELFOS

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