部下がリーダーに求めている「資質」とは?
公開:2018年12月10日
かつての自分が上司に対し「こうあってほしい」と思っていたのと同様に、自分が抱える部下からも「こんな上司であって欲しい」と、きっと思われていることでしょう。
上司に対し求める「要素」は個人によって違いがあることは当然ですが、部下が自分に何を求めているのかを知りたいと感じる方は多いのではないでしょうか。
部下に慕われる「良いリーダー」とはどのようなものなのか、「良いリーダー」となるために心がけるべきことはなにか、その考え方を今回はご説明します。
部下にとっての「良いリーダー」とはどのような人物か
そもそも部下にとっての「良いリーダー」とは何を指すのでしょうか。
自身がメンバーの一員だった時に上司に求めていたことを思い返すと、その一端が見えるかと思います。
・部下のしたことに対し責任を負ってくれる人
・重要な選択について即座に決断してくれる人
・部下の成長機会を与えてくれる人
・業務において視野が広い人
・人間として魅力的に感じる人
など、様々な要素が思い浮かぶのではないでしょうか。
「部下のことを真摯に考えてくれているかどうか」「部下に対して誠実に接してくれているかどうか」を、部下は上司が思っている以上に感じ取っています。
「部下への思いやり」というのは「良いリーダー」と思われるための必須項目と言えるでしょう。
リーダーに求められる資質とは
次は「良いリーダー」に求められる資質についてご紹介します。言い換えると、良いリーダーが兼ね揃えている能力や性質・人格のことを指します。
能力面では、当然のことながら日々の業務を遂行できる能力である「テクニカルスキル」を持っていなければなりません。さらに傾聴力や説明力、会話力、コーチングスキルといった「コミュニケーションスキル」も必要です。
人格面において最も求められるのは、「誠実さ」です。部下に対する誠実さ、仕事に対する誠実さ、顧客に対する誠実さは、自分ではなく他者によってほぼ主観的に評価されるものです。普段から自分の言動に責任を持ち、誠実さを持って人と接することで、信頼の獲得に繋がります。
そして、やはり人として常に「尊敬できる人」であること、そのための努力を惜しまないことが必要ではないでしょうか。
リーダーに必要な資質を鍛えるために
ここまでにご紹介したようなリーダーに必要な資質を生まれつき備えており、意識することなく自然と良きリーダーとして振る舞うことができる・・・という人も、中には存在するでしょう。
しかし、リーダーに必要な資質は後天的に身につけられるものでもあります。読書によるインプットや言動一致の徹底、新たなプロジェクトへのチャレンジによる経験の積み重ねなど、リーダーに必要な資質は「鍛えることができる」ということを念頭に置いて普段の過ごし方を意識するようにしましょう。
また、前項でご紹介した誠実さは、「真摯さ」とも言い換えることができます。真摯さとは一貫して自分の思いや理想を貫けるかどうかであり、嘘を言わないことは当然ですが言動に一貫性を持つことです。判断となる物差しが急に変わってしまう、目標がぶれてしまうような発言をする、などをした結果、チーム全体に不信感が生まれてしまい、バラバラになってしまうこともあります。
相手に自分の真摯さを伝えるためには「何を理想としているのか」「自分はどうありたいのか」「チームやプロジェクトをどうしていきたいのか」という強い熱意を持ち、実行に移すことだと考えます。
まとめ
部下にとっての良いリーダーというのは、必ずしも会社にとっての良いリーダーであるとは限りません。時には会社の事情を鑑みた上で、部下にとっては冷酷な判断を下さざるを得ない時もあります。
ですが、部下が上司に求めているのは判断の良し悪しだけではありません。同じ判断を下し、同じ言葉を発したとしても、だれが判断したか・だれが発言したかによって受け取り方が変わるのが信頼という要素であるため、信頼の高い上司が下した判断であれば人は付いてくるでしょう。
信頼というのは数値化が難しく、他者からの評価でしか測れないという非常に難しい指標です。一朝一夕に評価を得ることも難しく、積み上げるまでに時間がかかる一方で崩れるのは一瞬であるため、信頼を獲得するまでの一時期だけではなく常に誠実であることが求められます。
このように書くとハードルが高く感じられそうですが、「途中で言ったことを翻さない」「嘘を付かない」「約束を破らない」というような簡単な決まり事を守るだけでも、一定の誠意は相手に伝わります。自身の能力開発と並行して意識を高め、良いリーダーとして認められるような言動を続けるようにしましょう。
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