「させていただく」は間違っている?正しい使い方と適切な言い換え

正しい敬語を使用することは、ビジネスシーンにおける重要なマナーと言えます。敬語のなかでも特に「させていただく」は、使い方に注意が必要な言葉です。そのため、正しい意味と言い換え表現を覚えておくと安心です。
本コラムでは、「させていただく」の意味・正しい使い方・間違った使い方を解説します。「させていただく」の言い換え表現もご紹介しますので、ビジネスシーンで恥ずかしくない言葉使いを身に付けたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

このコラムを読んで分かること

  • 「させていただく」を適切に使用するための2つの条件
  • 「させていただく」を使用する際に気をつけたい二重敬語などの注意点

【目次】

  • 「させていただく」は間違いではないものの使い方に要注意!
  • 【例文あり】「させていただく」の正しい使い方・間違った使い方
  • 「させていただく」を使用する際の注意点
  • 「させていただく」の適切な言い換え表現は?
  • まとめ

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「させていただく」は間違いではないものの使い方に要注意!

「させていただく」は、「させてもらう」の謙譲語にあたります。適切な敬語として使うことができますが、「~をさせていただく」は「誤用であり、使用を避けるべき」と考える人も少なくありません。
実際には適切な敬語として使える表現ですが、状況によって誤った使われ方をすることが多くあります。これにより、「~をさせていただく」は誤りというイメージが定着してしまいました。

文化庁でも「させていただく」は誤用が多い表現として「敬語の指針」(※)の中で紹介しており、次の条件を満たす場合に使用するのが正しいとしています。

【1】相手または第三者の許可を得ているかどうか
【2】そのことで自分自身が恩恵を受けるのかどうか

出典:文化庁「敬語の指針

【例文あり】「させていただく」の正しい使い方・間違った使い方

それでは、「させていただく」の正しい使い方、間違った使い方について例文をみながら確認していきましょう。

正しい使い方

まず、「させていただく」の正しい使い方をご紹介します。

(1)スケジュールを変更する際の言葉

「スケジュールを変更させていただきます

スケジュールを変更するには、相手の許可が必要で、また変更したいのは自分なので恩恵を受けるという意味が含まれています。そのため、先程ご紹介した【1】【2】の条件をともに満たすことから、正しい使い方となります。

(2)忘れ物の処分方針を伝える言葉

「1週間以内に連絡がない場合、処分させていただきます

忘れ物を処分するには、持ち主(相手)の許可が必要です(この場合は許可というよりは「断りを入れる」意味合いに近いですが)。また、処分することで恩恵を受けるのはこちら側なので、【1】【2】の条件をともに満たしており、正しい使い方となります。

間違った使い方

次に、「させていただく」の間違った使い方をご紹介します。

(1)結婚式のスピーチ内の言葉

「鈴木君とは三年間、同じクラスで勉強させていただきました

同じクラスで勉強することに対して、相手の許可は不要です。また、相手に祝辞を述べる場ではあるものの、共に勉強していたという行為自体に敬意を示す必要性も低く、【1】【2】の両方の条件を満たさないため、「させていただく」の間違った使い方となります。

(2)プレゼンテーションにおける冒頭の挨拶

「本日の司会を務めさせていただきます、佐藤です」

こちら、基本的には「司会を務めることに対して、相手の許可は不要である」と判断されます。そのため、【1】の条件を満たさないことから、間違った使い方となります。
ただし、「プレゼンテーションの聴き手を最大限に尊重するための表現」として「させていただく」を使用する場合もあるため、このような例文が許容されるケースもあります。

(3)自己紹介内の言葉

「この高校を無事に卒業させていただきました

勉強に励み、卒業するための努力をしたのは自分自身であり、相手に許可をもらって卒業するわけではありませんよね。そのため【1】の条件を満たさないことから、間違った使い方となります。

ただし、例えば教師の尽力により卒業できたようなケースであれば、「先生のお力添えにより、卒業させていただきました」などと表現することもあります。

「させていただく」を使用する際の注意点

「させていただく」の使用が適切かどうかは、前後の文章や単語によって変わってきます。文法的に誤りではなくても、使い方によっては「不適切」とみなされる場合もあるので、注意しましょう。

ここからは、「させていただく」を使用する際の注意点を解説していきます。

二重敬語とならないようにする

同じ種類の敬語を二つ重ねて使うことを、「二重敬語」と言います。具体的には、「お客様がお見えになられました」のような「尊敬語+尊敬語」のような構造です。
「させていただく」は謙譲語であるため、他の謙譲語とともに使用すると二重敬語になります。

例えば以下のような使い方は二重敬語となり、不適切な表現となります。

拝見させていただく

「拝見する」は「見る」の謙譲語であるため、「させていただく」と一緒に使用すると二重敬語になってしまいます。二重敬語の間違った例としては、ほかにも「拝読させていただく」「伺わせていただく」などがあげられます。

一文に「させていただく」を乱用しない

「させていただく」を使いすぎるとかえって謙虚さがなくなりますので、乱用しないようにしましょう。次の例は、「させていただく」を乱用している表現になります。

早急に確認させていただき、ご連絡させていただきます

相手の許可が必要で自分自身が恩恵を受けるのは、「連絡させていただく」のみです。確認することについては相手の許可はいらないため、「させていただく」を使用する必要はありません。
この場合は、「早急に確認し、ご連絡させていただきます」とした方がすっきりとします。

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「させていただく」の適切な言い換え表現は?

「させていただく」の言い換えには、「いたします」や「する」が使えます。「させていただく」を用いるのに違和感があるときは、「いたします」や「する」に言い換えてみましょう。

「させていただきます」→「する」が適切な例 ~会議中に補足資料を配布する場合~

△:「詳細につきましては、配布させていただきます補足資料をご覧ください」

◯:「詳細につきましては、配布する補足資料をご覧ください」

上の例文では、相手もしくは第三者に許可を得て資料を配布するように感じます。しかし、資料を配布すること自体に許可必要なのか?と問われると、それはちょっと違うように思いますよね。
この会議にとって補足資料は必要なものですし、「みてください」ではなく「ご覧ください」と敬語を使っています。ですので、ここはシンプルに「配布する」としたほうがスマートです。

「させていただく」→「いたします」が適切な例 ~お客さまからの問い合わせに即答できない場合~

△:「現場のスタッフに確認させていただきます

◯:「現場のスタッフに確認いたします

こちらの例文は「現場のスタッフに確認をする」という行為に対し、お客様(相手)に許可を得ているため、間違いではありません。しかし、確認をすること自体が既にお客様のためであり、許可を得るべきなのか?とも思いますよね。
ここは、「確認いたします」と自分がすることを伝えるだけで良いです。

まとめ

ここまで、「させていただく」の意味・正しい使い方・間違った使い方を解説してきました。今回のポイントを改めてまとめます。

<このコラムのPOINT>

  • 「させていただく」は、「相手または第三者の許可を得ているかどうか/そのことで自分自身が恩恵を受けるのかどうか」の2つの条件を満たす場合にのみ使用できる敬語表現
  • 「させていただく」を使用する際には、二重敬語や乱用に注意が必要
  • 「させていただく」の言い換え表現は、「する」もしくは「いたします」

「させていただく」は誤用が多い敬語のため、使い方のルールを理解し、正しく使用しましょう。使い方に迷った際はこのコラムの内容を読み返し、「させていただく」の正しい使い方と、言い換え表現を確認してください。

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