どうしても集中力が続かないときの5つの対処法
公開:2019年11月19日
慢性的な寝不足、気圧の変化、職場環境...と理由を挙げればきりがありませんが、「集中力が続かず、仕事が思うように進まない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。集中力が続かないという状態でひとつの仕事を一気に片付けようとすると、自分も疲れてしまい、かえってなかなか終わらない、という事態もありがちです。
そこでこのコラムでは、集中力を上げ、仕事のパフォーマンスを上げるための方法をご紹介します。このところ集中力が低いなと感じている方は、是非参考にしてください。
なぜ?集中力が続かない理由
仕事を効率よくスムーズに進めるために、集中力は欠かせません。集中力が切れると、仕事でミスが起きやすくなったり、生産性が落ちたり、アイデアが浮かばなかったりと、さまざまな問題を引き起こす要因となります。
まずは、なぜあなたが集中力を持続できていないのか、原因を探ってみましょう。ここでは代表的な理由3つをご紹介します。
・睡眠不足などの体調不良
仕事の納期が近かったり、大事なプロジェクトのプレゼンが近かったりという理由から残業が続き、睡眠時間が確保できないというのは、よく聞かれる話です。しかし、睡眠をとって十分な休息ができないと、日々の仕事で必要なエネルギーをつくることができません。
睡眠不足の状態が続くと、認知機能が鈍り、情報を記憶したり思い出したりすることが困難になります。その結果、業務上のミスも目立つようになります。それ以外にも、身体に疲労が蓄積されて反射神経が鈍り、機械操作のミスなどのいわゆるヒューマンエラーも目立つようになります。
・意識分散しやすい職場環境、業務状況
一般的に、日本のオフィスは想像したり発想したりするようなクリエイティブな仕事には向いておらず、「集中しにくいスペース」と言われています。広いスペースに机とイスを並べ仕事をするとなると、「周りに人がいて集中できない」「隣の席で電話対応をしているのが気になる」「時々、上司や同僚の世間話に応じなければならない」といった事態が起こります。また、一般的にミーティングが多いと言われています。せっかくメインの業務に集中できたと思ったらミーティングのために離席しなければならない、ということも多々あります。
このようなことが続くと、8時間ある労働時間のうち、メインの業務に使える時間が削られてしまい、結果として残業せざるをえないという事態に。さらに、帰宅時間が遅くなることで睡眠不足に陥り、集中力がより低下するという悪循環を招いてしまうのです。
・モチベーションの低下
ある業務やプロジェクトを完遂させるためには、「必ず成功させよう!」という業務に対する目的づけ、つまりモチベーションが重要です。しかし、業務そのものに興味が持てなかったり、連日の激務が続いて仕事に対する意欲が薄れたりすると、モチベーションを保つことは難しいと言えるでしょう。
どれだけ体調が良く集中できる環境にあったとしても、そもそものモチベーションが低い中で集中力を保つのは非常に難しいことです。
明日からできる!5つの簡単な対処法
ここからは、簡単に取り入れることができる集中力維持・アップの方法を、5つご紹介いたします。あなたが思う「集中力を維持できない原因」を解消できる対処法が、見つかるはずです。
(1)いったんその場を離れリフレッシュする
「どうしても集中できない!」という場合は、今いる場からいったん離れてみましょう。「絶対に集中しなければならない」というプレッシャーは、業務をスムーズに進めるうえで逆効果になることもあります。例えば、
- 職場の外を歩く
- トイレに立つ
- 飲み物を用意しに行く
- 外の空気を吸いながら軽いストレッチをする
などがおすすめです。休息を取ることで、今感じているプレッシャーや煮詰まった状況から解放され、リフレッシュすることができます。ただし、頻繁に席にいない状態が続くとサボっていると勘違いされてしまうため、「適度」を心がけましょう。
(2)目の疲れを取る
例えば、パソコンやスマホを見続けると、目が疲れたなと感じると思います。実はこの状態のとき、脳にはたくさんの情報が送られており、脳がずっと刺激を与えられているのです。その結果、脳が疲れたと感じ、集中力の低下を招いてしまいます。
脳を休ませて集中力を高めるためにも、「目が疲れたな」と思ったら前述したように職場からいったん離れるなどし、目から入る情報を遮断してあげましょう。
また、「目を温める」ことも目の疲れを取るのに有効な方法のひとつです。目の疲れは、目の周りにある筋肉の緊張によって引き起こされることが多いため、目を温め、血流をよくすることで筋肉の緊張をほぐすことが可能です。目が疲れ集中できないと感じたら、温かいアイマスクを目の上に乗せてみましょう。水で濡らし少しゆるめに絞ったフェイスタオルを電子レンジで30秒~1分ほど温めた「蒸しタオル」でも代用できます。
(3)机と椅子の高低バランスを調整する
机と椅子の高低バランスについて、「なんとなくこの位かな」とあまり意識せず適当に決めている方も多いのではないでしょうか。
実は、集中力を持続するうえで、机と椅子の高さは非常に重要です。椅子の高さに比べて机が低い場合、前かがみの姿勢で仕事をすることになります。前かがみが続くと、背骨だけでなく、肩や腰にも非常に負担がかかってしまい、結果として集中力が低下してしまいます。
もし、デスクワーク中に肩や腰に疲れを感じたら、椅子の高さを調整してみてください。この方法は、前述した「目の疲れ」を解消するのにも役立つでしょう。椅子の高さを変えるだけで身体への負担が減り、長時間座っていても苦に感じなくなる可能性もあります。
(4)緩急をつけて仕事をする~ポモドーロ・テクニック~
一説には、私達人間の集中力は最大でも「90分」が限界で、長続きしないようにできていると言われています。そのため、ひとつのことに一気に取り組もうとすることは、そもそも向いていないとも言えるのです。
そんな中、注目を集めているのが「ポモドーロ・テクニック」という時間管理術です。これは、「25分間集中し、5分間休憩する」ことを繰り返し、緩急をつけながら仕事をすることで生産性を向上させるという方法です。ポモドーロ・テクニックは、1900年代にイタリアの起業家によって考案されました。「ポモドーロ」とは、イタリア語で「トマト」を意味し、考案者が愛用していたトマト型のキッチンタイマーにちなんでいます。
ポモドーロ・テクニックを実行する手順は、次の通りです。
①やるべきこと(タスク)を書き出し、実行するタスクを決める
②タイマーを25分にセット
③タイマーが鳴るまでタスクに集中する
④タイマーが鳴ったら5分休憩する
⑤手順②~④を4回繰り返したら、少し長めの休憩をとる
この25分間にやるべきタスク1つだけに集中することで、脳をシンプルにかつ効率よく動かすことができます。また、タスクを分けることで小さな達成感を積み上げることもでき、モチベーション維持にも効果的です。
このテクニックを実行すると、例えばメールチェックやスケジュールの確認、別のタスクについて考えるなど、「今やる必要のない別のタスク」に時間を費やすことがなくなります。色々なことをつい考えてしまい、集中力が続かないということも予防できるため、おすすめです。
(5)仕事の目的や意味を見つめ直す
仕事に集中するためには、モチベーションが必要です。将来に対する目標や夢があるからこそ、仕事を頑張れることもあるでしょう。そのため、仕事に集中できない、やる気が出ないというときは、仕事の目的や意味を見つめ直してはいかがでしょう。
まずは、仕事の意味について考えてみます。例えば住宅営業をしている人の場合、お客様に住宅を販売することが仕事ですが、そこには、「お客様がこの先何十年と過ごすための快適な空間を提供する」という意義があります。仕事の意義を見出すことができれば、仕事へのモチベーションも高まるはずです。
仕事の意味・意義を見つめ直したら、次は明確な目標を設定していきます。例えば「年間の契約件数を5件にする」「3年以内に課長に昇進する」といった目標です。目標を立てたら、常にその目標について意識するようにし、行動に移していきましょう。目標を達成するべく行動することで、目の前の仕事に対しても集中して取り組めるようになるはずです。
まとめ
最後まで集中力が切れることなく、お読みいただけましたでしょうか。まずはご紹介した5つの対処法のうち、簡単に取り入れられそうだなと感じたものから、始めてみてください。大切なことは、適度の休息と、今考えること・実行することを1つに絞ってしまうこと、そして、どんな小さな仕事にも意味や意義があることを意識して取り組むことだと思います。
自分自身を上手にコントロールし、集中力を高める癖を身に着けて、ビジネスや目標を達成できる成功者への道を突き進みましょう。
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