「スマホ老眼」に注意!現代人に多い眼精疲労のケア方法
公開:2019年12月17日
目が疲れていて「仕事に集中できない...」と悩んでいる方も、多いのではないでしょうか?ひょっとしたら、それはただの疲れではなく「眼精疲労」かもしれません。現代人は仕事でパソコンを使うことも多く、さらに日常的にスマートフォンを使うようになったことで「スマホ老眼」にかかりやすいとも言われています。
そこでこのコラムでは、眼精疲労のセルフチェック方法や、解消方法、ワークスタイルの見直し方などをご紹介いたします。身体の健康を保つためだけでなく、仕事のパフォーマンスを落とさないためにもぜひ参考にしてください。
これって眼精疲労?眼精疲労のセルフチェック方法
夕方になると目が霞んでくる、目の奥がズキズキする、など目に現れる症状には様々なものがあります。ですが、その症状が「単なる目の疲れ」なのか「眼精疲労」か、自分ではなかなか判断が難しいものです。本来、単なる目の疲れであれば、十分な睡眠を取ることで解消につなげることができます。一方、眼精疲労の場合は、十分な睡眠を取っても症状などが残ってしまうのです。
まずは、次のような症状が現れていないかセルフチェックをして、自分が眼精疲労なのか確認してみましょう。
「眼精疲労」によく見られる症状 |
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セルフチェックはあくまで目安です。上記症状だけでなく、少しでも気になる点があったら、眼科を受診されることをおすすめします。
眼精疲労の原因とは?
眼精疲労とは、「目が疲れる」「目が痛い」といった症状が長引き、身体に悪影響を及ぼすことを指します。時間が経てば改善される、目の疲れとは異なるものです。また、眼精疲労が自然に治ることは、ほぼないと言われています。そのため、仕事や生活環境を変えずにいると、つらい症状がずっと続き、さらには症状が悪化する危険もあるのです。
では、そもそも眼精疲労になってしまう原因は何が考えられるのかを、見ていきましょう。
(1)眼鏡やコンタクトレンズの度があっていない
眼鏡やコンタクトレンズを日常的に使用している方の場合、度数が合わなくなることで目が疲れやすくなるケースがあります。また、左右の視力の差が大きい場合、眼鏡やコンタクトレンズで無理やり矯正すると、同じ物を見ても左右の目で大きさが異なると感じる状態(不等像視)になってしまうことがあります。この状態になると、眼精疲労を起こしやすいと言われています。
(2)目の乾き(ドライアイ)
眼精疲労の原因のひとつに「目の乾き」が考えられます。人間の涙には、目をスムーズに機能させるという役割があります。しかし、涙が少なく目が乾いている状態だと、必要以上に目に負担がかかってしまうのです。目の乾きは、角膜や結膜など眼球の表面が乾燥する「ドライアイ」が原因でも引き起こされます。コンタクトレンズを使用している方はドライアイになりやすいと言われているので、注意が必要です。
(3)目の使いすぎ
目を酷使し過ぎても目の疲れを引き起こします。長時間パソコンやスマートフォンと向き合い作業する、手先の細かい作業をする場合は目の疲れに気を付けましょう。長時間、目に負担がかかることで、目の中の細胞や筋肉を疲れさせてしまう危険があります。
また、パソコンのモニターやスマートフォンのディスプレイを長時間凝視すると、瞬きの回数が減ってしまい、その結果、目の乾きと疲れを引き起こします。これらによって引き起こされる負担はVDT(Visual Display Terminal)症候群とも呼ばれている、まさに現代人の新しい病気です。
(4)ストレスも影響する
人はストレスを受け続けると、自律神経である交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまいます。実はこの交感神経と副交感神経が、目のピントあわせや涙の分泌量と大きく関係しており、バランスが崩れた状態が続くことで眼精疲労を引き起こしてしまうのです。
若い人達がなっている「スマホ老眼」も眼精疲労の原因の1つ!?
最近、若い世代のあいだで「手元が見えにくい」「ピントが合わずに視界がぼやける」といった、老眼のような症状に悩む方が増えています。スマートフォンやタブレット端末などを長時間利用していることが多く、このような症状を「スマホ老眼」と呼びます。この症状は、長い時間スマートフォンなど「近くのものを見続ける」ことで目の筋肉が凝り固まってしまい、ピント調整が出来なくなってしまうことで起こります。
スマートフォンなどは特に画面サイズが小さいため文字も小さく、ついつい目に近い位置で見てしまったり、暗い寝室で寝ながら見たり・・・とされている方も多いのではないでしょうか。このような状態を続けてしまうと目に大きな負担がかかり、眼精疲労を引き起こす要因になることが考えられています。
眼精疲労になりにくくする方法
身体に深刻な影響を及ぼさないためにも、日頃から目を労るように心がけることが大切です。ここからは、簡単にできるケアの方法や、意識したいポイントをご紹介します。
(1)パソコン、スマートフォンなどの使い方を改める
長時間のデスクワークでパソコンを使用している人や、スマートフォンなどで目を酷使している方の場合は、使い方を改めましょう。
まず、パソコンの場合であれば、モニターと顔の距離が50~70cm程度になるよう調整しましょう。姿勢は、椅子の背もたれで背中を支え、両足を床につけるのが良いとされています。キーボードを使う際はデスクにゆったりと手を置き、不要な力を入れないようにしましょう。
スマートフォンであれば、目とは40cm離して使用するよう心がけてください。
そして、長時間使用することは避けるためにも、1時間ごとに10分程度は作業を止めて目を休めるようにしましょう。パソコンが仕事の必需品である方の場合は難しいかと思いますが、疲れ目を改善し仕事により集中するためにも、適度な休憩は大切です。
また、パソコンやスマートフォンのモニターに使用されているLEDからは、多くのブルーライトが放たれています。ブルーライトに長時間目をさらすと目の疲労や肩こりを引き起こすことがあるので、モニターの明るさ調整にも注意が必要です。フィルターを使って明るさを微調整したり、ブルーライトカット用の眼鏡を使ったりしましょう。
(2)目にも潤いを
目の乾燥を防ぐことも、疲れ目を防ぐ方法です。目薬をさして涙を補ってあげる方法もありますが、意識的に瞬きをするだけでも、有効です。また、室内が乾燥していると目も乾きます。加湿器を置く、水を入れたコップをデスクに置くなどして、湿度を保つようにしましょう。室内だけでなく、身体の中の水分が不足すると、それに伴って目も乾いてしまいます。目に潤いを与えるためにも、定期的に水分補給を行いましょう。
(3)眼の体操やマッサージで改善
目を意識して動かしたりマッサージしたりすることも、疲れ目を改善する方法のひとつです。
体操はまず目を見開き、眼球を大きく回しましょう。右回りと左回りを数回ずつ行い、体操後は目を閉じて休みます。
次にマッサージですが、目の周りにある筋肉をほぐし目元のむくみを取る方法をご紹介します。
① 眉毛の下にあるくぼみを、親指で外側に10回ほど押す
② 鼻の付け根を、親指と人差し指でつまむようにしながら、上へ4回ほど押す
③ こめかみを人差し指で10回ほど、ぐるぐると押し回す
④ 最後に下まぶたから指一本分下にある部分を、人差し指でぐるぐると10回ほど押し回す
目の周りは優しく押すようにし、眼球に強い圧力を掛けないように気を付けましょう。
また、まぶたに蒸しタオルなどを載せてまぶたを温めるのも、おすすめです。まぶたの血行が促進され眼の周りの血流が改善するだけでなく、ピントを調整する筋肉がほぐれます。
まとめ
パソコンやスマートフォンが普及し、日々の生活や仕事に欠かせなくなった現代。目は自分たちが思っている以上に、日々頑張っている状態にあると言えます。目の疲れは、仕事のパフォーマンスを低下させるだけでなく、顔全体に疲れた印象を与えてしまうというデメリットもあります。そのため、今回ご紹介した眼精疲労に該当する症状に心当たりがある場合は、まずは生活環境やワークスタイルを改善するところから始めてみましょう。そして、ご紹介したセルフケアの方法も、ぜひ試してみてくださいね。
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