「ご足労」の意味と正しい使い方は?
公開:2018年06月14日
日常やビジネスシーンで今までなんとなく使っていたけど、正しい意味はよく知らない...という言葉、若手社員だけでなく中堅層のビジネスマンの方でも1つか2つはあるのではないでしょうか。
今回取り上げる「ご足労」についても、正しい意味を知った上で使っている方は実は多くないと思われるビジネス用語の一つです。
今回はビジネスシーンで恥をかかないためにも、「ご足労」について正しい言葉の意味や使い方・使うタイミングなどをご紹介していきます。
ご足労という言葉の意味とは
ご足労という言葉は、「足労」という言葉の前に「御」という丁寧語を付けた敬語です。
足労という言葉自体に「足を使って移動することに対する疲れや労力」という意味があり、その言葉を丁寧にすることで「本来はこちらが足を運ぶべきであったところを、わざわざ労力をかけてお越しいただく」という意味になります。
つまり、「ご足労いただきありがとうございました」という良く使われる言葉には、「本来はこちらが足を運ぶべきであったところを、わざわざ労力をかけてお越しいただきありがとうございました」という相手を敬う意味が込められています。
ご足労の正しい使い方とタイミング
上記の言葉の意味を踏まえた上で、ご足労の正しい使い方とタイミングについて考えてみましょう。
お越し頂いたことに対する感謝・ねぎらいの意を示す言葉であるため、基本的には「来ていただいた後に使う」のが最もスマートです。
(例)
・本日は、お忙しい中弊社にご足労いただきありがとうございました。
・わざわざご足労おかけしてしまい、誠に恐縮です。
ただし、相手が来ることが既に決まっている場合は、クッション言葉として使うことも可能です。
(例)
・ご足労をおかけいたしますが、当日どうぞ宜しくお願いいたします。
・ご足労いただくことになってしまい、誠に恐縮です。
また、打ち合わせやミーティング後にお礼のメールを送る際や、再度打合せの日程を調整する際にも使うことができます。
(例)
・先日はご足労いただきありがとうございました。
・先日はご足労をおかけしてしまい申し訳ありません。
ご足労を使う際の注意点
広いシーンで使えるご足労という言葉ですが、逆に「このような場合は使わないほうがよい」というシーンもあります。
敬語であるため、目上の人に使うことは問題ないのですが、上司や先輩など社内の人には「ご足労」という言葉はふさわしくありません。
原則、社外の人に向けて使われることが一般的な言葉であるため、社内の上司や先輩にわざわざ来てもらったことに対するお礼を述べるときは、「(お忙しいところ)お越しいただき、ありがとうございます」とシンプルに伝えるようにしましょう。
また、社外の人に使う場合においても、相手が来ることが決まっていない状態では、「ご足労」は使わない方が無難です。言葉の意味を知っている相手からすると、来て貰うことを強要しているように受け取られる可能性がありますので、注意しましょう。
「ご足労」と自分が言われた時の返し方
反対に、自分が取引先などを訪問した際や後日「ご足労いただきありがとうございます」と言われる場合もビジネスシーンではあります。そのような時に戸惑わないためにも、応対の仕方もぜひ覚えておきましょう。
(例)
・こちらこそ、お時間を割いていただきありがとうございます。
・こちらこそ、その節は大変お世話になりました。
相手が自分のために時間を用意してくれたことに対し、感謝の意を表すことがマナーになります。
まとめ
「ご足労」は、ビジネスでお世話になる相手への気遣いや配慮を表す大切な言葉です。
言葉を正しく使うことは、自分自身ひいては会社全体の印象を良くすることに繋がります。「できるビジネスマン」としてキャリアアップしていくためにも、是非今回の内容を頭の隅に入れておいてくださいね。
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