IT資産管理の重要性について~資産の種類、管理項目と効果とは?~

2020年1月14日にWindows 7の延長サポートが終了を迎えました。あなたの会社では、まだ何台のパソコンでWindows 7を使っているでしょうか?すぐに回答ができなければ、IT資産の管理ができていない状態と言えます。
このコラムでは、IT資産管理の概要だけでなく、なぜIT資産管理が重要であるのかについてご紹介します。管理するべきIT資産の種類や、管理方法についてもあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

IT資産管理とは?

「IT資産管理」とは、会社内にあるパソコンやサーバー、ソフトウエア等、企業が保有しているIT資産を正確に把握し、管理することを指します。多くの企業では業務に必要な設備やオフィス等の不動産といった固定資産を保有し管理されていると思いますが、そのIT資産版と思っていただけると良いでしょう。

IT資産管理を行うことで、例えば新たにパソコンが必要になっても眠っているパソコンがあることが分かれば、安易に購入する必要もなくIT資産の有効活用を図ることができます。また、未使用パソコンを放置されたままにせず適切に処分することで、ソフトウエアライセンス費用を削減できます。さらに、オペレーティングシステム(OS)やインストールされているソフトウエアのバージョン管理を行うことで、アップデートされていない脆弱性のある状態のパソコンを把握し適切に対応することができます。このように、情報セキュリティー対策の観点からも、IT資産管理の必要性は高まっているのです。
まずはIT資産管理を効率的に行うために、どんな資産が管理の対象になるのかを見ていきましょう。

(1)ハードウエア
パソコンやサーバー、USBメモリー、スマートフォン、モデムといった周辺機器やネットワーク機器など、物理的に目に見えるIT機器を指します。
次にご紹介するソフトウエアやライセンスを使うためには、このハードウエアがないことには始まりません。つまり、誰がどんなIT資産を使用しているのかを把握するためにも、ハードウエアはもっとも基本的な管理対象と言えます。

(2)ソフトウエア
ソフトウエアは大きく分けて「アプリケーションソフトウエア」と、「システムソフトウエア」の2種類があります。アプリケーションソフトウエアには、表計算ソフトや文書作成ソフトといったアプリケーションの他に、人事給与・生産管理・販売管理などの機能をシステム化した「基幹システム」などがあります。その中でも、店舗で販売されている既製品は「パッケージソフトウエア」とも呼ばれます。一方、システムソフトウエアは、ハードウエア管理や制御などを行うためのソフトウエアです。OSやプリンターのデバイスドライバーなどが有名です。

(3)ライセンス
ライセンスは、ソフトウエアの「使用権」を意味します。ライセンス契約の内容によっては、インストールできるパソコン台数が定められている場合があります。そのため、確認をせずにソフトウエアをインストールすると、ライセンス契約違反になってしまうことがあるので注意が必要です。
市販のパッケージソフトウエアの場合は、使用権を証明するためにインストールメディアが入っていた箱等が揃っていることが求められることがあるので、部材の管理も必要となります。また、どのライセンス契約で購入したソフトウエアを、どのパソコンにインストールしているのかも把握する必要があるので、ハードウエアやソフトウエアと関連性を持たせて管理しなければなりません。

IT資産管理による3つの効果

「IT資産管理」と一口で言っても、管理すべき対象を洗い出して終わりではありません。OSやソフトウエアのアップデート状況や契約内容、リース状況、使用者情報なども管理する必要があります。そのため管理業務の負荷が高く、IT資産管理が思うように進んでいないという企業も多いのではないでしょうか。取り組んではみたものの正しく管理・運用できなかった結果、IT資産に「ムダ」が発生することがあります。そうならないためにも、IT資産管理を行うことでどのような効果が得られるかを、確認しましょう。

(1)IT資産運用に関するコストの最適化

IT資産管理における効果のひとつは、「ムダな投資の必要がなくなる」ことです。不要なネットワーク機器が社内に存在している、誰も使用していないパソコンがそのまま設置されている、といった「ムダ」を防げます。また、不要な機器を撤去することで、スペースの確保や消費電力を減らすことにもつながります。IT資産管理は、IT資産運用に関するコストを最適化できるのです。

(2)IT投資の見える化

Windows7の延長サポート終了などのように、これまで使用していたOSを買い換えなければならない状況は今後も起こるでしょう。また、OSのバージョン次第では、使えなくなってしまうソフトウエアもあり、システムの乗り換えを検討するという問題も出てきます。買い替えや乗り換えには、決して少なくはない費用がかかりますが、その時期と費用が分からなければ経営戦略も立てられません。つまり、IT資産管理を行い、いつ・どのくらいのIT投資が必要なのかを事前に把握することが、企業経営の貢献にもつながります。

(3)セキュリティー面の強化

ウイルス対策ソフトウエアの導入やファイアウォールの導入など、会社全体としてセキュリティー対策を行っていても、IT資産管理を徹底していないとセキュリティーリスクの発生が危惧されます。例えば、Windows Updateが実行されていない状態のパソコンを使用する、ウイルス対策ソフトウエアのバージョンが古い状態のままパソコンを使用する等です。保有するIT資産を管理し、ソフトウエアの使用状況やバージョンアップ状況を把握することが、企業全体のセキュリティーリスクを最小限に抑えることにつながります。

IT資産管理の方法

IT資産管理の対象となるIT資産は、前述したようにハードウエア、ソフトウエア、ライセンスの3種類に分けられます。こうしたIT資産を管理する手段としては、管理台帳を作成し手作業で1つずつ確認する方法があります。しかし、ソフトウエアは1台のパソコンに複数インストールされていることが多く、また、バージョンアップ、アンインストールといった作業も発生します。そのため、随時台帳の更新作業が発生することになり、手作業で1台ずつソフトウエアの状態を管理することは煩雑でとても大変です。
もうひとつは、資産管理専用のソフトウエアを使用する方法です。導入のためのコストは掛かるものの、ネットワーク上にあるハードウエアから、ソフトウエアのバージョンやライセンス情報を自動で取得し、一元管理することができます。管理する項目も、ソフトウエアによっては任意で設定可能なものもあり、各企業に合わせた運用ができます。また、管理するだけでなく、セキュリティーソフトウエアのバージョンアップを管理者側でコントロールすることができるソフトウエアもあります。

以下の表に、一般的な管理項目をまとめましたので、参考としてください。

ハードウエア台帳 コンピューター名/資産区分/機器種別/ベンダー名/シリアルNo./使用者/使用部門/管理番号/管理者/管理部門/設置場所/スペック/購入日など
ソフトウエア台帳 ソフトウエア名/ベンダー名/バージョン/導入元/導入日/ライセンス情報(番号、形態、使用許諾条件)など
ライセンス台帳 ベンダー名/ソフトウエア名/エディション/バージョン/言語/購入日/購入元/購入部門/ライセンス情報(種別、形態、使用許諾証明、証書番号)/数量/管理部門/保管場所など
ライセンス関連部材台帳 CDキー/管理部門/保管場所など

なお、台帳もしくは資産管理専用のソフトウエアによる管理と並行して、ハードウエア自体に資産情報を記載することをおすすめします。管理番号、コンピューター名、購入日付などを記入したシールを貼り付けると、資産情報をすぐに確認できます。放置されているパソコンを発見した時や、棚卸の際に有効です。最近では、バーコードシールを貼り付けてスキャナーで読み取れるようにする方法もあります。

また、特に注意を払うべきなのは、ライセンスの管理です。ライセンスは管理に不備があるとライセンス違反となるリスクがあります。その場合、追加ライセンスの購入や違約金、賠償金を求められるケースもあるのです。ライセンス違反はコンプライアンス面でも重要な問題であり、企業としての信用にも関わるため、注視して管理しましょう。

まとめ

ハードウエア、ソフトウエア、ライセンスなどのIT資産を管理することで、IT資産運用に関するコストを削減できるだけでなく、セキュリティー対策効果も期待できます。重要なことは、一度情報を取りまとめて終わりとせず、定期的に情報を更新して管理を継続することです。そのためには、管理体制や運用手順についても充分な検討を行い、実施するようにしましょう。

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