ウェブ面接が医療・介護業界の採用のカギになる可能性

新型コロナウイルスの流行によって、感染リスクを抑えるために多くの企業が試行錯誤するような形で取り入れた「ウェブ面接」。感染リスクの低減を第一に考える医療・介護業界にとっても、新しい生活様式と共に変わる採用活動は無視できない変化でしょう。
医療・介護業界においても、ウェブ面接という採用活動のスタイルが徐々に浸透しつつありますが、他の業界に比べると現状十分に広まっているとは言えない状況です。ニューノーマルの面接スタイルとして、今後はウェブ面接が当たり前となる可能性は否定できず、早めに取り入れることで他から一歩リードできる可能性もあります。
そこでこのコラムでは、採用活動におけるウェブ面接の強みや懸念点について詳しくご紹介します。人材獲得の競争も激しい医療・介護業界で新しい採用活動を有効に行えるよう、ぜひ参考にしてみてください。

新型コロナウイルスをきっかけとしたウェブ面接への移行

新型コロナウイルスの感染拡大によって、私達のライフスタイルは大きく変化しました。しかしその中でも対面による対応が求められる医療・介護業界においては、大変な苦労の中、利用者へのサービスの質を落とさない努力をされていることかと思います。

これまでと変わった点としては、どの業界においても「採用活動」が挙げられるのではないでしょうか。
従来の面接は、応募者が面接会場や企業に足を運び、採用担当者とコミュニケーションを重ねるスタイルが一般的であったかと思います。しかし、新型コロナウイルス感染リスクの懸念や、移動の自粛が求められたこともあったことから、別の方法に切り替える必要がありました。
そこで注目を集めたのが「ウェブ面接」です。「Zoom」や「Google Meet」などのWeb会議用のツールを使用して実施するウェブ面接なら、感染リスクを回避できるだけでなく、移動の手間などを減らすことができる強みもあります。
民間企業の調査によれば、2021年卒業予定の学生の約4割が、就職活動においてウェブ面接を経験したと回答。また、オンラインを活用して面接をする企業の割合も6割近くと高いこともわかっています。こうした流れをみると、今後新型コロナウイルスが収束したとしても、ウェブ面接の風潮が広がる可能性は高いと言えるでしょう。

医療・介護業界におけるウェブ面接の実態

最近は、医療機関や介護施設が実施する採用活動についてもウェブ面接を行っているところが増えており、選考方法のひとつとして利用できるというように変化しています。
面接を希望される方のリテラシーにあわせて電話で選考する方法も取られてはいますが、双方の顔を見ながら行えるウェブ面接は、人間性や人柄が見えやすいため対面時と変わらない面接ができるというメリットがあります。
特に、感染リスクへの対策を考えた場合、対面ですと面接を行う場所を考える必要があったり、病院・施設の利用者とは接触しないようにするといったことが必要となるでしょう。こういった採用を行う側の負担も考えると、ウェブ面接の活用はメリットのある方法であるといえます。

ウェブ面接を行うためには、Web会議用のツールや、カメラを搭載したパソコンあるいは外付けのWebカメラ、音声が聞き取りやすいようマイク付きイヤホンを用意するなど、事前に準備しておく必要があります。当然ながら準備にはそれなりの費用もかかってきますが、オンライン面会や拠点間でのミーティングに活用できるといったメリットもあります。また、最近では介護・医療業界向け求人サイトで、利用者に対しWeb面接機能を提供するサービスも始まっているようです。採用の入り口を広げ、選考方法の選択肢を増やしておくことは、人材確保に悩む医療・介護業界にとってきっとプラスに働くことでしょう。

ウェブ面接のメリット

新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに広がり、今後主流となっていくことも予想されるウェブ面接。ここでは、ウェブ面接を実施するメリットについて、代表的なものをいくつかご紹介します。

● 優秀なスタッフを発掘できる
ウェブ面接のメリットとして大きいのが、相手がどんな場所にいても面接できる点です。従来の対面型面接では病院や施設まで足を運ぶことが難しかった地方在住の方も、ウェブ面接であれば応募してくれる可能性があります。結果として優秀な人材を発掘できるケースもあり、病院や介護施設が人材の幅を広げるための大きな助けとなるでしょう。

● 時間的コストの削減
従来の対面型面接では、採用担当者が面接会場の確保や応募者の誘導含め、面接における事前準備にかかる時間が多くありました。しかし、ウェブ面接の導入により準備のための時間がかからず、採用側の時間的コストが削減できます。さらに、応募者側は面接会場までの移動時間、費用が削減できます。
また、面接は業務の合間や業務が終了してから…と、限られた時間の中で採用者と応募者がスケジュールを調整して行う必要がありました。ウェブ面接であれば、今までよりも柔軟なスケジューリングが可能となるため、両者の負担を抑えつつ効率的な面接が可能になります。

● 感染リスクの低減
医療機関や介護施設にとっては、外部から感染症の原因となる病原体が持ち込まれるリスクに対しては、非情に気になるところかと思います。ウェブ面接は、このリスクを低減できます。また、応募者側も移動時の感染リスクを取り除くことができますし、自分が持ち込んでしまうのではないかという不安が解消される為、双方にとってもメリットがあると言えるでしょう。

ウェブ面接で考えられるデメリットを改善するには

メリットが多いウェブ面接。しかし、導入においていくつかの懸念材料がある点は、採用担当者として把握しておきたいところです。ウェブ面接で懸念されるデメリットと、デメリットを改善するための対策についてご紹介します。

コミュニケーション面の不安

ウェブ面接を実施する際、最も懸念されるのが「通信環境」です。Web会議ツールなどを使ったウェブ面接を行う際、通信環境が悪いと円滑なコミュニケーションがとれないリスクが考えられます。応募者の大切な話を聞き逃してしまったり、逆にこちらの話がうまく伝わらなかったりする恐れや、最悪の場合、面接が中断となるケースも。
こうした問題を解決するため、ウェブ面接を実施する場合には、事前に応募者側も主催側もWeb会議ツールに接続ができるかのテストをしておくと良いでしょう。また、面接当日に突然繋がらなくなってしまった…ということもあり得るため、お互いの連絡先は共有しておくようにしましょう。
ウェブ面接中に気をつけたいポイントとしては、対面型の面接よりも声は大きくはっきり発し、なるべくゆっくりとした話し方を意識するようにしましょう。また、相手が話し終わっていないのに話し始めてしまうようなことのないよう、タイミングの取り方を考えながら進めていきましょう。

ミスマッチが起こってしまう

電話による面接と比べれば、ウェブ面接は採用担当者と応募者がカメラ越しに顔を合わせて話すことができるため、コミュニケーションが取りやすい面があります。しかし、従来の対面式と比べてしまうと相手の表情や反応、空気感を読むことが難しく、応募者の人柄などをしっかり理解できないケースも出てくるでしょう。
内定を出したけれども辞退されてしまった、採用したけれどもすぐに退職してしまったということにならないよう、ウェブ面接を行う際には以下のような対策をされてはいかがでしょうか。

  • 働いている職員やスタッフとのウェブ座談会を行う。職場の雰囲気やスタッフの人柄、仕事のやりがいなど、魅力をしっかりと伝える。
  • ウェブ面接の前に応募者に簡単なアンケートに答えてもらう。
  • 働く環境や雰囲気を感じとってもらえるよう、ウェブ上で職場見学を行う。

また、最終面接はこれまで通り対面で行うこととし、ウェブ面接を最終面接へ進む前の段階と位置づけ、条件面の確認やカジュアルな面談の場として活用するといった方法もあります。ウェブ面接のメリットであるスケジューリングのしやすさを活かし、直接やり取りできる機会を多くしていくことで、応募者の抱えている疑問や不満を解消されてはいかがでしょうか。

まとめ ~アフターコロナの採用競争を生き抜くために~

世界中に甚大な被害をもたらしている新型コロナウイルスによって、採用活動にも変化が生まれました。売り手市場が続き採用難に苦しんでいる医療・介護業界は、新型コロナウイルスをきっかけに様々な新しい試みを率先して実施する必要があるでしょう。「ウェブ面接の導入」はそんな試みのひとつです。採用者側だけでなく応募者にとっても多くのメリットがあるのは間違いなく、採用力強化につながる可能性も十分あります。
医療・介護業界の採用において、まだまだウェブ面接はスタンダードとは言えません。しかし、多くの企業と同様、メリットの多さから今後はウェブ面接が主流となる時代がくる可能性は高いでしょう。採用面において優位に立てるよう、この機会にウェブ面接の環境を整えてはいかがでしょうか。

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