IoTを活用した技術により変わる製造現場
製造業の現場でも注目が高まっているIoT(Internet of Things:モノのインターネット)。この技術によって、離れた場所にある「モノ」の状態を知ることができるだけではなく、その「モノ」の状態を変えることもできます。さらにVR(バーチャル・リアリティ)やウェアラブルなど、IoTを活かした技術が、製造業の現場を大きく変えようとしています。
VR技術を活用したもの作りとは
VRは人工的に現実感を作り出す技術です。「仮想現実」と訳されており、実際に目の前にあるかのように感じられるリアルな空間を創り出すことができます。VRはゲームやアミューズメントパークなどエンターテインメント関連での導入が進んでおり、何らかの形で体験された方も多いことでしょう。
製造業においても、VRは様々な分野での活用が期待されています。例えば新製品の開発や新工場の立ち上げなどに際し、現実の製品や建物を作らなくても、VRを使えば具体的なシミュレーションが可能になってきます。
例えば次のような場面でVRが活用できます。
(1)デジタルモックアップ(※)による新商品のユーザーテスト
より実物に近い状態でテストができるので、使用感など細かい所まで確認可能。
(2)生産ラインの変更や新規立ち上げにおけるシミュレーション
危険箇所の把握や現場のレイアウトなど、管理者が現場に行かなくても確認することが可能。
(3)遠隔地からの指示や研修
海外工場など、離れた場所にある工場に出向くことなくVRを使って指示を出すことができるだけでなく、研修や教育も行うことが可能。
VRはこれからのビジネスシーンに革新をもたらす技術と言われており、今後ますます活用の場が広がっていくことでしょう。
※デジタルモックアップ
製品の設計内容を検証するためにコンピューター内の仮想空間で作られた試作品。
製造業の現場に適したウェアラブル
ウェアラブルコンピュータとは、身につけて持ち歩くことができるコンピューターのことを言います。ウェアラブル端末やウェアラブルデバイス、単にウェアラブルと呼ばれることもあります。スマホ(スマートフォン)の次はスマートグラス(眼鏡型)や腕時計型のウェアラブル端末が情報端末の主流になるのではないかと予想されていましたが、今のところスマホやタブレットのような市民権はまだ得られていません。
しかし製造の現場では、ウェアラブルの特性である「常に身につけることができる」ことが大きなメリットになります。例えばスマートグラスやHMD(ヘッドマウントディスプレイ)のように頭に装着するタイプの場合、ハンズフリーになるため通常の作業をしながら様々な情報のやり取りをすることができます。
ウェアラブルは次のような幅広い用途で活用できます。
(1)作業手順のナビゲーション
作業手順を明確に表示し、作業漏れ、作業ミスを防止することが可能。
(2)ピッキングの支援
ピッキング対象のアイテムや数量を表示し、棚位置までのナビゲーションを指示することで、作業の効率化を図る。
(3)遠隔作業支援
遠隔地にいる作業者に対し、作業状況を確認しながら指示が行える。
(4)健康状態の把握
生体センサーのついたウェアラブルで、作業員の体調を把握し安全管理を行うことが可能。
このようにウェアラブルの導入により、品質の向上や効率化に大きく貢献することができます。
まとめ
ウエストユニティス株式会社の「InfoLinker」は、小型で軽量な眼鏡型ウェアラブルデバイスと、これに最適化されたソフトウェアをパッケージした、製造業の現場での作業工程に特化した製品です。遠隔作業支援、作業ナビゲーション、またデバイスが収集した情報や動画をライブラリ化することもでき、日々の業務を強力にサポートします。
非常用発電機のメーカーが施工業務と保守業務改善のために「InfoLinker」を導入したところ、熟練作業者の遠隔による直接指導で経験の浅い作業者でも対応が可能になり、その結果作業品質の向上及び作業時間の短縮、対応件数の増加に成功しました。
詳しくは、弊社担当者もしくは第二事業本部営業部(03-5309-0622)までお気軽にお問い合わせください
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作業ナビゲーションやウェアラブルピッキング、作業支援システムなどを標準装備した眼鏡型ウェアラブルデバイス「InfoLinker」は、カスタマイズも可能なため様々な業種への対応が可能です。
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