読み手に伝わる文章力・上
公開:2017年06月19日
公的な書類から電話の取次ぎメモまで、仕事をしていると文章を書く機会が多々あります。仕事で使う文章は情報や要件を伝えることが目的なので、必要な内容が集約されているのはもちろんのこと、読み手が理解できるようにまとめなければいけません。
今回ご紹介する5つのチェックポイントで、あなたが書いた文章をブラッシュアップしてみましょう。
伝わる文章にするための5つのチェックポイント
・伝えたいことを簡潔に書く
ビジネスシーンで求められるのは、一読で要点が伝わる文章です。伝えたいことを自分の中で整理して、必要なことが簡潔にまとまっているかを確認してください。
回りくどい説明や曖昧な表現があれば、わかりやすい言葉に書き換えるか、不要な部分を削除してすっきりさせましょう。長い文章になりがちな報告書などの場合は、冒頭で結論を簡潔に記述してから解説へつなげると、長文でも説得力のある文章になります。
・適度に改行を入れる
文章での伝達は読みやすさも重要なポイントです。改行で読み手がひと呼吸入れる箇所を作り、読みやすい文章に改善しましょう。改行のタイミングは文章の種類によって多少異なります。紙資料の場合は、文章の小さなまとまりを考えながら、句点2、3個を目安に入れてください。メモ書きのような短い文章であれば、句点ごとに改行しても構いません。
メールの本文を作成する場合は、一行を30文字前後に設定して、区切りがいいところで積極的に改行したほうが読みやすくなります。
・正しい日本語を使う
話し言葉では普通に使われていても、文章になると違和感を与えてしまうのが「見れる」「検討してる」などの「ら」や「い」を抜いた言葉です。文章では「見られる」「検討している」と正しい日本語で書いてください。また、「返事を返す」「はっきりと断言する」など、同じ意味の言葉を重ねる重複表現も間違えやすい言葉なので注意しましょう。
・わかりやすい言葉を選ぶ
「考察する」「雇用する」など、熟語と動詞を組み合わせた言葉は、読み手に堅苦しい印象を与えてしまいます。このような言葉は「考える」「雇う」のように柔らかい表現に置き換えることができるので、全体のバランスを見ながら使う言葉を選んでください。
最近では「シナジー」「フェーズ」など、英語のカタカナ表記もよく見かけますが、伝わりやすさを考えると使い過ぎは禁物です。ビジネス文書だからと肩肘張らず、わかりやすい言葉選びを心掛けましょう。
・書き終わった後に見直す
どんなに気を付けていても、誤字脱字や誤変換は起こり得ます。書いている途中で文章を客観的に判断するのは難しいため、書き上げた後に読み手の目線で見直すことが、文章をブラッシュアップする重要なポイントです。
せっかく書いた文章を些細なミスで読みづらくしないように、最後の見直しで見落としがないか改めて確認してください。仕上がりを大きく左右する工程なので必ず行いましょう。
まとめ
文章を書くプロであっても、一回で完璧な文章を書けるわけではありません。何度も修正を重ねながら徐々に洗練させているのです。今回ご紹介した5つのチェックポイントを意識するだけでも、第三者に伝わる読みやすい文章に改善することができます。
まずは身近なメールや伝言メモから実践してみてはいかがでしょうか。次回はビジネス文書で活用できる箇条書き・記書きについてお伝えします。
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