介護システムのクラウド化について
クラウドとはクラウド・コンピューティングの略称で、蓄積されたデータやソフトウエアをインターネット上に保存し、パソコンやスマートフォンなどからアクセスする使い方、もしくはサービスのことです。近年、IT業界だけでなく一般の人々も様々なクラウドサービスを利用しており、クラウド版の介護システムも登場しています。
そこで今回は、介護事業所でクラウド版の介護システムを利用する場合のメリット、デメリットを見ていきましょう。
クラウド版のメリット
○初期投資・ランニングコストを削減できる
従来、システムを構築する場合、稼働させるためのサーバー機器を購入する必要がありますが、クラウド版ではサーバー機器を購入する必要がないため、初期投資を削減することが可能です。また、クラウド版は比較的低価格のサービスが多いため、ランニングコストを抑えることができます。
○システム構築期間を短縮化できる
システム構築には時間がかかり、システムが正常に動作するかテストをする時間も必要です。その点、クラウドではシステム構築が不要なので、すぐに運用することができます。
○メンテナンスが不要
購入型のシステムでは、定期的なサーバーメンテナンスやシステムのアップデートが必要なため、そのたびにコストが発生していました。その点、クラウドの場合、システムはクラウドサービスを提供する側のサーバーで管理されるため、メンテナンスやアップデートなどの保守費用が不要になります。
○災害や障害に強い
大規模な災害や機能的障害が発生した場合、自社で構築したシステムの場合はデータを失うだけでなく、復旧までに相当な時間やコストがかかってしまいます。その点、多くのクラウドサービスが堅牢なデータセンターで運用されているため、復旧までの時間やコストを最小限に抑えることができます。
このように、クラウドを取り入れることでコスト面の負担を抑えることができる点は大きなメリットです。
○出先からでもアクセスが可能
クラウドでは、どこからでもデータのやり取りができます。つまり、事業所のパソコンだけでなく、外出先の職員が携帯するスマートフォンやタブレット端末からでも利用できることは作業の効率化につながるでしょう。
クラウド版のデメリット
○セキュリティー面でのリスク
クラウドでは入所者に関する個人情報などのデータをインターネット上に置くことになるので、情報の流出リスクが考えられます。クラウド版を利用する場合は、利用するクラウドサービスのセキュリティー面の対策を確認する必要があるでしょう。
○サービスの安定稼働に対するリスク
クラウドを利用する場合、インターネット回線や社内ネットワークに障害が発生すると、一時的に利用できなくなるという問題があります。このように、場合によっては安定稼働ができなくなる点は留意しておきましょう。
○将来コストに対するリスク
「今後、事業規模が大きくなることが想定される」「5年、10年と中長期にわたり利用する計画である」などの場合のコストを比較すると、クラウド版より購入型のシステムを導入したほうが安くなるケースもあります。利用期間で総額を月額換算し、比較することをおすすめします。
以上のように、クラウド版を利用する際には、メリットだけでなくデメリットがある点も理解したうえで、事業所に最適なシステムを利用しましょう。
まとめ
介護システムの導入は、職員がスマートフォンやタブレット端末で利用者情報などを入力することで、紙媒体への転記作業がなくなり、業務の効率化が図れます。また、クラウド版によるコスト面や作業面でのメリットは非常に有益です。問題となるデメリットについては、利用するサービスを厳選することで、リスクを軽減できるのではないでしょうか。
おすすめ商品
株式会社富士データシステムの「CARE KARTE(ケアカルテ)」は、クラウド版もある介護記録・請求管理システムです。全職員参加型システムで、業務に合わせてカスタマイズが可能です。
NDソフトウェア株式会社の「ほのぼのNEXT」は、介護事業所での業務支援システムでクラウド対応版もあります。パソコンやタブレット端末で入力・閲覧でき、業務の効率化が図れます。
詳しくは、弊社担当者までお気軽にお問い合わせください。
メールマガジン登録
上記コラムのようなお役立ち情報を定期的に
メルマガで配信しています。
コラム(メルマガ)の
定期購読をご希望の方はこちら