製造業の課題をワンストップで解決する『工場まるごと構築支援サービス』【経営基盤を強化するIT戦略】

従来、個別に運用されてきた ITやFAのシステムを連携させ、生産の全体最適を実現するためには、複数の専門領域をまとめてコーディネートする必要があります。
当社、株式会社三菱電機ビジネスシステム(MB)では、経営層から現場までをカバーする幅広いソリューションとそれらをまとめる多くのノウハウと実績がございます。
そこで今回は、当社 第二事業本部 営業統括部 首都圏システム営業第一部長の中島正之が、『中堅・中小の製造業向けソリューションの特長』について解説いたします。

顧客の課題にジャストフィットしたソリューションを提供

MBは、生産計画、工程計画、実績管理、原価管理、庫内物流など、経営層から管理層、さらに生産現場まで、製造業全体のニーズをカバーする製品とサービスを提供しています。
現在、MBには約200社の製造業のお客様がいますが、その多くが中堅・中小企業です。
中島によれば、顧客の多くはグローバル化や少子高齢化などを背景に、古い生産設備の刷新や、工場全体の見える化、IoTなど新しい環境への移行を真剣に検討しているそうです。

第二事業本部 営業統括部
首都圏システム営業第一部長
中島 正之

「現在の製造業は、非常に高いレベルでの効率化が求められています。また、取引先から品質管理やコンプライアンスなどに関する監査が行われますので、モノが作れれば良いという状況ではなくなりました。多くの中堅企業は、長期にわたり事業を継続していくために何をすべきかを熟慮しています」(中島)

MBでは、様々なソリューションのセミナーを開催しています。会場はすぐに満席になるそうです。来場者のアンケートによると、メディアでよく目にする導入事例の多くは大企業のもので、中小規模の製造業におけるIoT導入にどのようなメリットがあるのか知りたいという人が多数を占めるといいます。

「来場者の方は、私どもが紹介するソリューション事例が、自社でどのように役立てられるか熱心に検討されています。中堅・中小企業の場合には、コストに見合う明確なメリットが特に重視されます。そのため、最終的に利益にどのように結びつくのか、そのためにはどのようなプロセスを踏む必要があるかといったことを詳細に説明します」(中島)

工場をスマート化することで競争力は大きく高まる

最近の傾向として、MBがこれまで提供してきた生産管理などのIT系のシステムと製造現場のFA系システムを繋ぐことで、工場をスマート化する案件が多くなっているそうです。

「すでに生産管理やFAシステムを導入している企業は多いのですが、この二つがまだ繋がっていないところがほとんどです。この部分は“エッジ領域”と呼ばれており、異業種も含めたアライアンスによってITとFAの溝を埋める取り組みに力を入れています」(中島)

ITとFAを繋いでデータを連携させることで、様々な可能性が広がります。例えば、経営や管理層からは生産や在庫の状況がリアルタイムに把握できるようになり、より最適な生産管理が可能になります。また、生産現場に対しても、より実情に即した的確な生産指示が届くほか、収集したデータを分析することで、品質向上やトラブルを未然に防ぐことが可能になります。

いくつかの例を挙げると、ある熱処理工場では原因不明の不良品の発生に悩んでいました。しかし、MBのサポートでスマート化した工場で複数の機械のログを総合的に解析したところ、ある特定の条件下で複数の機械が同時に作動すると、電源電圧が下がり、それが原因で不具合が発生することが分かりました。これなどは、従来の工場では原因を突き止めることは難しかったといえます。

また、関西の衛生用品の工場では、ITとFAを接続することで、生産の状況をリアルタイムに正確に把握することが可能になり、より適正な生産指示ができるようになりました。この会社の市場では、日々大きく変動する需要に極めて短納期で応える必要があります。生産実績がリアルタイムに見える化したことで、タイムリーな追加生産や減産の指示が的確に行えるようになりました。

「工場のITとFAを接続し、さらにIoTを活用することで、これまで見られなかった改善に役立つデータが見えるようになります。私どもはお客様がPDCAを回すための道具を提供できます。得られたデータを分析することで、さらなる品質や生産性の向上が可能です。また、オープン環境で自在にデータ解析ができることは、オフコンを活用してきたお客様が設備を刷新する動機の一つにもなっています」(中島)

工場におけるすべての課題をワンストップで解決するパートナー

生産管理システムと設備監視・制御の両方に連携インターフェースを実装し、
低コストに生産管理と生産現場のデータ連携を実現した例

【生産現場と経営を直結する当社のソリューション】

中島は、システムの導入において中堅・中小企業と大企業にはニーズの違いがあるといいます。

「例えば、生産状況をリアルタイムで把握したり、IoTで得られたデータを活用しようとすると、IT分野のシステムインテグレーター、FAの設備業者、インフラ業者、コンサルタントなど、多くのやりとりが求められます。人的リソースが限られる中堅企業にとって、細分化された専門業者を使い分けるというのは、極めて大きな負担になります。

大企業であれば、基本的には社内のエキスパートを集めたプロジェクトチームが方針を決め、外部からは道具と技術を調達するだけです。一方、中堅・中小企業の場合は、提案から運用までワンストップで任せられるベンダーが強く求められています。また、セミナーの来場者の方などからは、ITをFAに繋ぎたくてもどこに頼んで良いのか分からない、という話をよく聞きます」

これが、多くの中堅・中小企業からMBが選ばれる理由となっています。

「既存のお客様だけでなく、セミナーに参加いただくお客様からも、当社には中堅・中小製造業の課題を一緒に解決していくパートナー的な役割が期待されていると実感します。 当社が目指すのは、単なるシステムインテグレーターではなく、経営者の理想とする工場の構築や、顧客の抱える経営課題の解決にワンストップで応えられるパートナーです。私どもには経験豊富なITのエキスパートが数多くいますが、FAの技術者についても続々と養成しています。さらに三菱電機株式会社は、FAの分野で国内トップシェアを持っていますから、三菱電機グループ各社と連携して、お客様の課題に最適なソリューションを提案することができます。当社にご相談いただければ、製造業のあらゆる課題を解決できる“工場まるごと”をコンセプトで対応していきます」(中島)

Profile

中島 正之(なかじま・まさゆき)
1989年 株式会社三菱電機ビジネスシステム(MB)入社。以来、営業一筋に歩む。首都圏を中心に北関東、中部、関西の中堅製造業向け生産管理システムや生産設備連携システムを担当。また、三菱電機グループ会社向けに自社パッケージ製品、ITインフラ等の営業活動に従事。

記事について

この記事は、情報誌「MELTOPIA」2018年7月号(No.238)に掲載されたものを転載しました。
2020年4月1日付で株式会社三菱電機ビジネスシステム(MB)は、三菱電機ITソリューションズ株式会社(MDSOL)に社名を変更しました

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