形骸化したQCサークル活動を見直すためのポイントとは

公開:2020年11月05日

品質管理を改善・向上させるために実施する「QCサークル活動」は、企業の発展のためにも積極的に行いたいところです。しかし、導入したQCサークル活動が形骸化してしまい、品質管理向上の方法に頭を抱えている方も多いのではないでしょうか。
このコラムでは、形骸化してしまったQCサークル活動を復活させ、より効果的な活動を可能にする方法についてご紹介します。QCサークル活動の現状に悩みを抱えている方は、是非ご覧ください。

QCサークル活動のおさらい

QCサークル活動について、活動をよりよいものとしていくためにもまずは理念について一度おさらいしましょう。

QCサークル活動とは、製造現場などの第一線で働く従業員たちが、品質管理(Quality Control)向上を目指し議論・行動していく活動です。従業員を小規模なグループ「QCサークル」に分け、自分たちが製造に関わっている製品の品質管理改善についてさまざまな案を出すことで、品質の向上を狙います。QCサークル活動はアメリカで生まれた統計的品質管理の手法が基礎で、この手法に日本独自の改良が加えられたことで広まっていきました。
QCサークル活動では、主に数値によって物事を判断するため、客観的な視点で自社の現況を理解できる点が特長です。また、従業員たちが主体的に自社(製品)をどう改善していくかについて議論するため、「自分たちが企業を良くしているのだ」という意識から、仕事へのモチベーションが高まるだけでなく組織への帰属意識を高める効果も期待できます。
特に製造業の場合、自分の作業が組織にどう貢献しているかが見えにくいと、モチベーション低下につながりかねません。QCサークル活動を実施し、改善を目的とした話合いの場を持てば、こうした従業員のモチベーション低下を防ぐこともできるでしょう。

なぜQCサークル活動は形骸化してしまうのか

QCサークル活動にはさまざまなメリットがあることをご紹介しましたが、一方で「導入してみたものの形骸化してしまった」、「目標としていた効果が表れない」などの悩みを抱く企業も少なくありません。では、なぜQCサークル活動は形骸化しやすいのでしょうか。

考えられる理由として、「QCサークル活動そのものが目的となっている」パターンが挙げられます。本来、QCサークル活動は「商品あるいは業務の品質をより良くしていく」という目標へ近づくための手段です。しかし、QCサークル活動を行うこと自体がゴールとなってしまうことで、活動に生産性がなくなっているケースが考えられます。
QCサークル活動が自分たちの業務改善に役立っていないにもかかわらず、貴重な作業時間が資料作成などに割かれていれば、従業員たちのモチベーションも低下してしまうでしょう。良い方向に進まない状況が続くと活動自体に参加する意識が薄れてしまい、結果的に行き詰まってしまう可能性もあります。QCサークル活動を導入・推進していくなら、なぜこの活動を行うのかや得られる効果などを明確にしたうえで、形骸化させない工夫をする必要があります。

実のあるQCサークル活動を推進する2つのポイント

QCサークル活動を形骸化させず企業として実のあるものとするには、まず以下の2つのポイントを意識してみましょう。その上で企業独自の試みがあれば、適宜実施していきましょう。

■ポイント1:TQM視点での目標を設定
QCサークル活動は、企業のなかで小規模なグループを作り改善点を議論していく活動です。しかし、各グループが思い思いの目標を立て改善していった場合、個々の目標は達成できるかもしれませんが、企業としての成長や改善とはならない可能性もあります。理由は、企業として考える成長や経営目標が個々の目標とリンクしていないためです。
そこで取り入れたいのが、TQM(Total Quality Management)視点での目標です。TQMは「総合的品質管理」とも言われており、企業全体で取り組む品質管理を指します。まずは企業トップが経営目標を定め、その後、品質目標、顧客満足度視点での目標とブレイクダウンさせ、その目標を達成するためにどのような活動が必要かをQCサークル活動で議論しましょう。
そうすることで、サークル活動の目標の意義や重要性が実感できるだけでなく、自分たちが行う活動が企業活動や経営に繋がっていることが理解できるようになります。結果として、企業に貢献したという達成感やQCサークル活動へのモチベーション向上も期待できます。

■ポイント2:経営層・マネジメント層からのフィードバック
QCサークル活動を形骸化させないため、意識しておきたいのが経営層・マネジメント層からの定期的なフィードバックです。よく聞かれるのは、活動の取組が終わってから発表会のような形で報告を行うという方法です。しかし、報告のみしか経営層やマネジメント層が関心を示してないのではないか、という気持ちを従業員達が抱いてしまっては、QCサークル活動に対するモチベーションも低下し、形骸化につながってしまいます。
そこで、ぜひ経営層やマネジメント層は、頑張った成果だけでなく過程についても関心をもち、積極的に活動に関わっていく姿勢を見せましょう。また、その際には経営目標を立てた際の考えや想い、現場の改善活動に期待していることなどを話すと良いでしょう。自分たちの意見や改善活動を期待してくれていることが伝われば、従業員たちのQCサークル活動に対するモチベーションも向上していくはずです。

まとめ

QCサークル活動は従業員たちが積極的に意見を出し合うことで、企業の品質管理向上が望めます。一方で、QCサークル活動は油断しているとすぐに形骸化しかねません。QCサークル活動を導入しただけで満足して、しっかりとした指針を示さずにいると、思うような効果は見込めなくなるでしょう。今回紹介した、TQM視点での目標設定や経営層・マネジメント層のフィードバックを意識し、従業員のモチベーションを上げ、有益な成果が得られるようなQCサークル活動を続けていきましょう。

また、近年ではデジタル化や働き方改革などにより、品質管理に必要なデータをシステム管理し、管理帳票や検査報告書の出力をシステム化することで、現場の負荷を軽減し生産性向上に向けた施策に注力できる仕組み作りが求められています。こうしたデジタル化の流れをいち早く察知し、自社に活かしていく意識が製造現場の品質改善にもつながるのではないでしょうか。

おすすめ製品

製造現場の品質管理を向上させていくうえで、QCサークル活動とその見直しが重要な役割を果たすことをご紹介しましたが、加えてシステム面の見直しも図れば、より品質管理の向上が見込めるでしょう。そこで導入を検討いただきたいのが、品質管理システム「HYPERSOL QMS」です。
システムを活用することで、各種帳票のワンタッチ出力、検査データのCSV又はExcel出力などが可能となり、品質管理業務における各工程の省力化が期待できます。さらに、システムのログインユーザーやパスワードについても制御が可能であり、「いつだれがどのような処理を行なったか」を可視化。これにより、データ改ざんのリスクを軽減できます。そのほか、4種類(パレート図、ヒストグラム、管理図、散布図)の管理帳票がテンプレート化されており、導入後すぐにご利用いただけます。

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